チェリー Sec―69
チェリー Sec―69
とにかく、今季実子が仕事に医師を選ばない・・・
辞めた理由は誰も知らない！
そしてツーリストの仕事をする事になった経緯も知らない。
救急病棟で、生死の狭間にいる悟の出生も謎が多い。
季実子が何らかの形で、関与していることは間違いなさそうだ。
それに総合病院にも大きく関与しているらしい。
それは、院長にも看護師の上の方の人間も面識がある。
あのICUルームの場所で季実子は、
その看護師を手前に呼び寄せ！
“しっ！ 内緒で！”
と季実子慌てて打ち消す！
一瞬我に帰り、その看護師は、
“はい・・・・わかりました！”
そして、季実子は小声で・・・・・
“で・・・・患者さんは！？”
“はい！・・・・外科、循環器、脳外のトップが中に！”
その言葉を聞いて季実子は、
“そう有難う！ それだけで、患者の病状が理解できたわ！”
季実子は、その場所に大河・穂香がぼーっと、
聞いていたのを見ていた。
そして、大河は、この病院と季実子が、
何らかの繋がりが有った事を悟ったはず・・・・・
必死で悟を助ける事に、病院全体で全力を尽くしている。
それは目に見えぬ大きな何かが働いている。
その悟の病状も命は取り留めたが、
植物人間になって仕舞う事も・・・・
現代の最新医療に近いことは行われているのは確かだ。
ある医者に言わせると、このままの状態で生き続ければ、
現在研究中の新薬、移植・・・・・・・、
あるいは、斬新的な脳科学の進歩を待っているという話も！
穂香は完全に悟の看病に専念している。
どうやら、季実子の休職願を出したとの噂も・・・・
今までの穂香の行動からすると、
信じられない位の献身ぶりだ。
穂香は祈るように、看護師にお願いしていた。
それでどうなる訳では百も承知だが・・・・
オペ室のランプは無常にも赤赤と光り続けている。
かれこれ、8時間になろうとしていた。
あの時時折、検査室に駆け込む看護師が！
それと、輸血バッグが運び込まれていた！
CTは躯体へと移動、頚椎損傷、肋骨骨折、
ほぼ全身にダメージが・・・
心臓に・・・大動脈・・それに損傷はあるが破裂までは・・・
医師の会話が漏れて来る！
「先生、まず頭蓋内圧下げましょう！」
「グリセオールだ・・・」
「はい、もう既に！」
「この患者に、低体温療法が有効だろう！」
「前回もそれで・・・助けられた症例がある！」
「がしかし、先生！・・・・・・・」
「心臓以外に損傷箇所で緊急を乎要するのも・・・」
「肝臓か！」
「・・・・・はい！」
「出血状況は・・・」
「あります・・・・1500ｍｌ以上！」
「悪いが、心臓付近・・・再度行ってくれ！」
「はい、では2センチ間隔で・・・」
「うむ・・・破裂は無いが・・・・」
脳外の先生に向かって先程の医師は！
「まず、先生にお願いします・・・」
「出来ればそのまま心臓、そして肝臓・・・」
実は季実子、病院までは来たが、院長室へ向かった！
果たしてどんな目的が・・・・・
未だに季実子の過去がベールに包まれているまま！
それ以上に季実子の母である、敏江の方も謎だらけだ！
10数年前のある噂では、こんな話も・・・・・
敏江はある妊婦を引き受けた！
その時結果として、男児は救えたが・・・・・
母体は救えなかった！
その男児は身寄りがなく、結局施設に預けられた。
どうもその男児を敏江、そして季実子が、
足長おじさん的に援助した。
その時の男児がどうやら・・・・・悟！
そんな噂も・・・・・・
大河はツーリストの仕事に、穂香の分まで精を出して、
毎日営業を頑張っている。
あれ以来、農協の上村佳苗も季実子に、
連れられて帰ってから、大河に対する接し方も、
態度を変えた様だ。
医師である季実子をめぐるあらゆる謎！
そして、季実子は医師に復帰はあり得るのか？
それに結子と川村が、これか本腰で手掛ける、
産婦人科にどんな事が起こるのか・・・・・
その川村のマンションの直ぐ下には、
あずさと燃える恋のど真ん中！
激しく愛しあう大河との愛の住まいが・・・・・
これからどんな珍事が起こるのやら・・・・
大河とあずさの愛の関係は・・・・・
穂香は悟の看病で病院に殆ど毎日看病の毎日！
そんな穂香が穂香とのよりを戻す可能性は・・・・・
それより何より悟の命は・・・・・・・
これから先ずっと植物人間のままなのか・・・・
それともめざましいい医療の進歩で、
悟は平穏な日常生活を、送れるのか・・・・
そんな事態になったら、
穂香の悪い虫が騒ぐのか・・・・・
これから、その答えを見つけに、暫く
OFF に・・・・・
CB＆D・Cuｐ Caｐ－69 Fin IKAROS
CB＆D・Cuｐ 第1部 FIN IKAROS
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