チェリー Sec―55
チェリー Sec―55
穂香がICUにいる頃、大河は仕事に戻った。
予定もあるが・・・・・、
穂香の分まで頑張ろうと!
そんな大河の運転する車に着信が・・・・
大河は思い出した。
あずさに連絡する事を!
病院を出て少しして、あずさから呼ばれたのだ!
契約の件! と言う事で・・・・ね!
季実子には仕事に出ると、メールを送っておいてある。
車を止めて、あずさに連絡する。
「大河です!」
「どうなの?」
「うん、一進一退かな?」
「来れる?」
「・・・うん!」
そのまま、大河はあずさのマンションへ車を向けた。
そして、あずさのマンションへ!
「そう・・・で、貴方は?」
「仕事あるし・・・・・」
「貴方も、忙しい体ね!」
そう言いながら、大河にトーストを焼いてあげているのは、
何とあずさ!
そうなのだ・・・契約と言いながらあずさは朝から、
大河を家に呼び寄せているがそれはあずさの優しさか・・・・
寝ていない大河をあずさは気遣って!
「美味しい! 美味しいね!」
「・・・・そう、ありがとう!」
あずさ、意外と家庭的な所があるのだろうか・・・・
大河の前には、挽きたての豆でコーヒーを入れている。
それにスクランブルエッグ、トースト、サラダが、
テーブルに並んでいる。
「嬉しいです! こんな豪勢な朝食!」
「そう、良かったわ! 大河にそう言ってもらえて!」
「あずささん、て・・・意外です!」
「そうよね!みんなそう言うわ!」
そんな言い方だが、実はあずさそれ程男性経験は無い!
意外と尽くす方なのだ。
と言うより性格が男性ぽくて・・・、
一途にそして言いたい事は、
その後の影響を省みずに言ってしまう。
それで時々トラブルに巻き込まれる事がある。
「大河、寝てないんでしょ! 昨夜!?」
「・・・・うん」
「営業も大丈夫だし、ここで寝て行きなさいよ!」
「えっ・・・・うん! 少しね!」
「あっ! 今大河の思った事・・・・わかった!」
「な・・・何を?」
その顔で、大河の先を読み取っている。
そう・・・これからあずさの 心!?
思いを誤解!?して・・・・
それは、大河そしてあずさの心に多少なりともある!
うん・・・・大河のベッドにあずさ潜り込んで・・・・・
それが正直な両方の気持ち!
そうなのだ、実は男は寝不足だったり、ギャンブルに負けると、
どうしても女性を抱きたくなる。
事実、大河の下半身はあずさの部屋に入った時から、
半興奮状態にあった。
その事実はあずさ気づいていない!
それ程男性経験が少ないからか・・・・・
「いいから! 早くそれ食べて・・・・」
「うん!」
「なぁに・・・・・それとも?」
そう言うよりも一瞬早く、大河があずさに抱きついた。
「今は・・・・あなたが欲しい!」
「それじゃ・・・・キスし・・・・・て!」
その言葉を大河は自らの唇で塞ぎ・・・・・・
大河はあずさを、軽々と抱き上げてベッドに・・・・
「あら・・・・やっぱり大河は・・・・」
「そう、本気で好きになったみたい! あずさを!」
「それってホント?」
「うん! うんマジ!」
「穂香さんが元彼に心が行ったから・・・・・・」
「そんな事はないよ!」
「・・・・・いいわ!」
「・・・・・・・」
「それじゃ・・・・いっぱい愛して!」
大河の本心はまだ本人も分からない。
勿論それを試す様な事は、あずさにとって得策でないと、
肌で感じている。
それでもあずさは、大河の気持ちが自分に向いている事はわかる。
目の前にあずさがいて・・・・・、
それを欲しがるだけの、大河では無いことを・・・・
ベッドで、激しく愛しあう若いふたりに、あっという間に、
時はどんどん過ぎ去る。
大河はあずさの横で爆睡状態に!
しっかり体を動かし、快感が大河の体に走る。
昨夜の寝ずの看病がそれに輪をかける!
あずさは、そんな大河の寝姿を見て幸せを感じる。
そんな大河の寝姿に寄り添いいつの間にか、
あずさも心地よい眠りに・・・・
きっとあずさの心は満足感でいっぱい!
大河の携帯に着信が・・・・・
その着信はもう既に3回目
CB&D・Cup Cap-55 Fin IKAROS




