チェリー Sec―32
チェリー Sec―32
大河は何と携帯を2つ契約して来た。
1つはS社の水没した番号で、もう1つはN社の新規契約だ。
大河はこれからの事を必死で考えた。
穂香の性格は良くわかっているつもりだ。
今の場所で大河が仕事を続けるのには、
穂香と上手くスマートに接しないと無理だ。
今の大河の気持ちは、何と言ってもあずさへの想いが強い。
携帯番号を登録するに当たって、あずさの番号をどんな形で登録しても、
必ず穂香に見破られる。
そこへ、季実子から携帯は社で負担してくれると言う。
なら・・・・・自分専用の携帯と社用の携帯を持てば、
多くの問題がいっぺんに解決する。
大河としては、新規の携帯は社用にして、その携帯番号を穂香に、
そして季実子、結子に教える。
勿論、顧客からの対応もこれで行う。
もう既に、大河は今までの番号であずさに連絡を取っていた。
「あのう・・・・僕大河です!」
「そう、大河君ね! 携帯開通したのね! よかった!」
「はい! そしてこの番号はあずささん専用です!」
実はこの2回線契約、あずさの指示でもあった。
おそらくその方法は、あずさの過去の経験からの知恵だ。
それに、あずさがその費用も何とかすると・・・・・
「それで・・・、あの人の追及は相当厳しいの?」
「はい、とても目が怖いです!」
「あの人は、昨日の事どの程度まで知っているの?」
「それなんですが・・・・、結子さんがいないので、多分大丈夫だと・・・・」
「でも、大河君あの人に追及されると、全部喋っちゃいそう・・・・・」
「はい、それは・・・・・・・」
大河の自信の無さがあずさにも伝わって来る。
そこで、あずさは大河に色々対応策を教えていた。
これも、あずさ・・・・・昨夜のベッドで事前に教えていた。
しかし穂香の追求を、上手く交わせるのか多いに疑問が残る。
帰ってきた大河に穂香はすかさず携帯番号を聞いて、登録!
上手い具合に季実子は電話で客と話していた。
応接室に大河を連れ込み、矢継ぎ早に質問攻め!
「ねぇ、どうして昨夜連絡しなかったの?」
「どうして、遅刻すれすれになったの?」
「助けた女性は何歳? 美人なの?」
「相手の連絡先! 聞いてるでしょ!」
「まさか・・・・その女性と何か・・・あったの?」
凄い! すごい、予想以上に凄い!
大河たじたじだ! でもこの程度の質問なら、想定内・・・だ!
浴びせられた質問に淡々と答える。
それに・・・・・、マジ救われたのが結子さんが今日いないと言う事だ!
大河は順に答えていく!
「連絡先は携帯に登録しただけで、控えてなかったです!」
「初めての添乗員の仕事でとても疲れました!」
「21歳です! 普通・・・普通より少し綺麗です!」
「聞きました、でもそれも登録して直ぐに・・・・携帯が駄目になり消えました!」
「その女性とは何もありません!」
最後の答えとその1つ前で大河の心臓が、脈が速くなって・・・・
おそらく穂香のアンテナにそれなりの反応があった・・・はず!
しかし、穂香はじっと聞いていた。
それが大河の不安を掻き立てる。
そう、どんな言い訳をしてもそれ以上の追求で、
結局同じ質問をされ・・・・・・最後に全部バレてしまっていた。
今日の穂香は違っていた。 少し怖い!
「そう・・・・、わかったわ!」
「・・・・・・・・!?」
大河反応があまりも無さ過ぎるので、逆に戸惑いも・・・・
「どうしたの!?」
「いいえ! 何でも・・・・」
「大丈夫よ! 私もこれからそんなに、しつこくしないから!」
「そ・・・そうですよね!」
大河言って直ぐに、言い過ぎ・・・・今の言葉を撤回したい心境だ。
そう、穂香が今までに無い反応を示した。
「・・・・・・! 大河、私ってそんなにしつこい?」
「・・いいえ、それ程でも!?」
「今の言い方だと、そう思っているんでしょ!!」
大河の心境と、穂香の心境が良くわかる!
きっと、穂香は今までの大河に対する接し方を改めようと・・・・
だが、穂香の今までの慣れが上回ってしまって・・・・・、
それに大河の返事にも、一瞬ムカッと来てしまったのが本音だろう!
そう簡単に習性は変わらないはず!
穂香も大河がこれからどんどん他の女性と接する機会が増える。
二日傍に居なかった事で寂しさも感じたが、反省もした・・・はず!
今まで見たいな接し方だと、間違いなく大河に嫌われると、実感した!
「ゴメン・・・・なさい! 言い過ぎたわ!」
いきなり反省の言葉、大河も驚きを隠せない。
これって・・・・・穂香さん!?
いい人に変わって・・・・・・
「・・・・・あっ! はい・・・・・・・」
その様子を、季実子が接客を終えてじっと聞いていた。
うん・・・これは新たな展開?
穂香の変わりように驚く・・・・・ん!
これは・・・・・、誰かの入れ知恵? まさか・・・・・・
「あら、穂香! 随分大人になったじゃない!」
「そうですよ! 大河あんまり振り回すと嫌われるでしょ!」
「そうよ、しつこいオンナは嫌われるわよ!」
「はい! 自覚してます! 最近ですけど・・・・」
「そうね、男は追うと逃げる・・・生き物だから・・・・」
「そうなんですか?」
「季実子さんもそんな経験・・・在り?」
「・・・・そんな事無いわよ!」
大河が中に入って来て・・・・
「季実子さん、それは・・・本当ですか?」
いやに自信の大河だ!
CB&D・Cup Cap-32 Fin IKAROS




