チェリー Sec―30
チェリー Sec―30
穂香はいつも以上に、朝からいらいらしていた。
原因ははっきりわかっている、・・・・大河だ!
昨日大河の携帯が、水没して壊れて音信?着信不通になって、
連絡が取れなかった事!
その原因がどうやら女性を助けに川に入り、
携帯に水が入ったから・・・・・
おおよその経緯は結子から聞いていたが、穂香としては大河と連絡が、
取れなかったのが・・・・
そして大河から連絡が何も無かった事が多いに不満!
その詳細を聞けばきっと穂香激怒するに違いない。
更に大河が、遅刻すれすれに職場に来た事も怒りを大きくしている。
結子は臨時なので出勤はなく、季実子も結子から話を聞いただけで、
詳細は大河しか知らない!
その大河がぎりぎりで出社して、どこか余所余所しい。
「おはようございます・・・・・」大河はその声と共に入って来た。
季実子は上目遣いに大河を見ながら挨拶を・・・・
「おはよう! ご苦労さん!」
季実子は、大河の現在の様子から何か異変が有った事を、
想像してしまう。
そして、波乱の予感を感じる。
いらついてる穂香が,必死で我慢して、
「大河! おはよう!・・・・遅いでしょ!」
「あっ、・・・穂香さん、おはようございます!」
「スイマセン、昨夜遅くなって・・・・・・」
その言葉に穂香は更にイラッと・・・・・・
でも・・・・季実子がいるので、それ以上は二人きりになってからと、
必死に堪える。
そんな事情を知ってか、季実子は席を離れる様子は無い!
仕事が一段落した季実子は、大河を応接室に来るように伝えた。
その言葉に大河一瞬喜び、その後に不安の表情になった。
結子からどの程度の情報が季実子に伝わっているのかが,
非常に気になる。
そんな心理状態で、大河は季実子の後から応接室に入って行く。
穂香は、その様子が気になって仕事が手につかない。
応接室に入った二人は大河にドアを閉めるように促し、
「どう、始めての添乗員の仕事!?」
「あっ・・・・・はい! 何とか無事に・・・・・・」
「でも・・・・,貴方人助けをしたんでしょ!」
「えぇ・・・・・」
「結子さんの話では、良い判断だって! 褒めてたわよ!」
「・・・はい! そう言って頂けると・・・・嬉しいです!」
大河は、どの程度まで結子さんが伝えているのか,
それが気になり対応に困っている。
やはり、あの後結子さんに連絡しなかった事が、非常に悔やまれる。
季実子はその先を・・・・・
「それと・・・・・その時に、貴方の携帯が水に浸かってしまった様ね!」
「えぇ・・・・・そうでした!」
「それで、連絡が出来なかった!」
「はい、スイマセン!」
「その話は 結子さんから報告を受けたけど・・・・・・」
「あの・・・・季実子さんの携帯番号も、家電もみんな携帯の中で!」
「そう! それで連絡できなかったのね!」
「はい! そうなんです! すいません!」
大河はその先を・・・・その先結子さんが季実子さんに、
伝えてあるのか非常に気になる。
それを自ら話題にするのは,絶対にまずいと・・・・
季実子の話す様子で、判断する以外にない。
が・・・・、季実子は、どうしてもっと笑顔で大河が話さないのか・・・・・
それに、帰路で人員が2名増えた事も・・・・・
それは忘れているのか、わざと話したくないのか、季実子は考えていた。
「それに、結子さんの話だと、帰路で2名増えたって・・・・」
「あっ、そうです! そうなんです!」
「その増えた2名は、水に落ちて、貴方が救った1人なんでしょ!」
「えぇ!」
どうしてこんなに、歯切れが悪い話し方になるのか、
季実子はいろいろ詮索する。
実際季実子は、何故その2名がうちのツアーバスに乗ったのか、
結子から聞いていない。
確かに、その2名の名前と年齢は聞いているが、
その1人が大河にゾッコンだったかは結子から聞いていない。
その辺は季実子も想像出来る。
そしてその後、まさか・・・・あずさの家に泊まったなんて・・・・
それ迄は流石に想像できない。
出来ないが・・・・・、帰りに何かあったらしい事は、
大河の表情を見れば想像出来る。
それ以上に、穂香のあのイラつきは・・・・
それは、女としての感が、異変に敏感に反応しているのだろう!
そんな現状で、大河と穂香二人にすれば大もめは必死だ!
季実子の心の片隅に、そんな現状も見てみたいと言う気持ちも・・・・
しかし、それはマズイと・・・・・季実子判断して、
大河を守る方に動いていた。 それは母親のような心境・・・か?
午前中は季実子、社内に居ても問題ないので、
そうしようと・・・・・
でないと、きっと穂香と二人にすれば大河が窮地にたつ!
それはマズイ、そう感じてそれ以上の言及は避けて、
応接室を二人は後にした。
そうだ、大河を外にだそう!
「大河! 貴方携帯が無いと仕事に支障をきたすから・・・・・」
うん、救われた! 季実子さんありがとう、感謝です!
そんな気持ちを胸に・・・・
「はい! 行ってきます!」
大河が急いで飛び出す、その後を穂香は追いかけようと!
「穂香! 貴方には書類の整理!」
「大河! 携帯の費用、払うから! 社で!」
「はい! ありがとうございます!」
飛び出す大河を、睨むように穂香見送る!
CB&D・Cup Cap-30 Fin IKAROS




