チェリー Sec―18
チェリー Sec―18
「ねぇ・・・、帰り・・・送って!?」
あずさがすまなそうに大河に・・・・・・・・
そう・・・行きと帰りが・・・・出発した場所と帰りの場所が違うのだ!
落ち着いて考えたら、解った筈だが、真央に散々言われたらしい。
「えっ?・・・・・あっ・・・・そうだよね!」
「全く・・・あずさ! 先のこと何も考えないから・・・・」
真央が大河に、か・・・・あずさに、か?
両方に向かってだろう、きっと!
「みんなを帰してから、・・・に!」
大河これから先の時間を見てそう言った。
「そうね! それはしょうがないわ!」
「多分午後10時近くに到着するって! 運転士が!?」
「わかったわ!」
大河これは、願ったり叶ったりに・・・! だろう・・・・・・
明日になれば、穂香にしっかり聞かれる。
それに、そうなったら自由が利かない!
欲を言えば、あずさだけを送りたいが・・・・・・
そして、もう一度トイレ休憩を挟んで、ツアーバスが昨夜の、
出発点に無事到着した。
最後の挨拶も無事終了し、大河の添乗員デビューは終わりを・・・・・
全く予想しない出来事も、おまけに付いたが!
「大河! あの2人送って行くのね!」
「はい!」
その事が、とても嬉しそうに・・・・・結子に返事をした。
「ちゃんと、無事届けるのよ!」
「はい、ちゃんと連絡します!」
「貴方、携帯無いから・・・・・・、」
「真央さんからでも借りて! 連絡するのよ!」
「あっ、そうですね!」
結子はわざと、真央さんと言った!
そう結子は、真央とは携帯の連絡先を聞いている!
あずさとは、していなかった!
「それじゃ! 気をつけてね! わかった!?」
「はい!」
「結子さんも気をつけて・・・・お休みなさい!」
「お休み! 明日はちゃんと行くのよ!・・・時間通り、勤務先に!」
「了解なり!」
「お休みなさい!お二人さん!」
今度は、あずさ、真央に向けて挨拶をして結子は、
止めてあったマイカーに乗り込み、帰っていった。
「ねぇ! お腹すかない?」
あずさが言い出した。
「そうだね! おなかがすいた!」
「この辺に24時間営業あるの?」
「あるよ!」
「決まりね!」
どうやら若い3人の意見は一致したようだ。
大河の車にあずさ、真央は乗り込み目的の24時間営業の、
ファミレスに向かった。
そのファミレスはあずさ、真央も知ったファミレスなので、
メニューはすんなり決まり、黙々と食べた。
真央はもう少しでも早く帰りたいのか、食べる速度も速い!
「ほら! あずさ早く食べなよ! 私もう眠い!」
大河とあずさが、楽しそうに向かい合って食べているのが、
しゃくなのか? それとも本当に眠いのか・・・・・!?
「わかりました! 大河くん、早く食べて・・・・・・」
「で、大河くん、私の家を先にして!」
真央2人に気を使ってか、それともマジ眠いのか、
そう言う注文を出した。
その返事に大河は、内心ほくそ笑んでいるのか・・・・、
返事が良い!
「了解なり!!」
「そうね! 真央の家のほうが近いし!」
あずさこそ・・・・・・、それを狙っていたように言葉を足した。
実のところ今の場所から、あずさの家の方が近い気がする!?
まぁ・・・似たり寄ったりの距離だが・・・・
大河にとっても願ったり叶ったり、明日からは穂香の監視が厳しそう!
チャンスは、今夜しか無い・・・・か!?
「それじゃ! 帰ろう!」
「うん!」
会計は何故か真央が全部払った!
大河は真央にレシートを先に持っていかれた!
そのままカードで払った。
「いいわよ! 私が奢る!」
「えっ! でも・・・・!?」
ちょっと不満そうな大河!
どうも女性に奢られるのは不満のようだが、
レジの前でもたつくのももっと嫌なので・・・・・、
「ご馳走さま!」
って、言ってしまった!
「大丈夫! 真央お金持ちだから!」
と、あずさ・・・・けろっとしてる。
「さぁ・・・・帰ろう! 早く!」
「了解! です!」
そして、車内に入ってから・・・・・・
「今度! 僕が奢ります! ご馳走様!」
「・・・・うん! 今度って・・・何時?」
「はい! 次に逢った時です!?」
「それ・・・・ってあるのかな?」
真央はそっけなく言い切った!
CB&D・Cup Cap-18 Fin IKAROS