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チェリー Sec―16

チェリー Sec―16

 

 ゴール地点の、上高地バスターミナルにそれぞれのツアー客が、

集まってきた。

 上高地バスターミナルには、これから本格的な登山に向かう人も多い。

今回の結子・大河のツアーは、梓川にそって林道を散策する、

気軽なツアーだ。


 最近若い女性の、登山家客が急増している。

その多くの女性の最終目的が富士登山、勿論夏山だが・・・・

 そして、その序章としてこの様な林道、山道を経験して、

最終的に富士登山に挑む!


ご来光をその目で見て、何か新しい事への挑戦とか、

あるいは頑張って山頂を征服する事で、自分に自信をつけるとか・・・・

 苦しいとき、あの時自分は頑張れた!

だから、今の苦るしみも、辛さも乗り越えられると、

そう自分に言い聞かせる。


 最近では登山人口が伸びているそれも特に若い女性!

2008年現在では推計590万人と言われ、ここ数年、

毎年およそ20万人ずつ、伸び続けている。

これまで、中高年の趣味としか思われていなかった“登山”だが、

今、そのブームの先陣を切るのは若い女性たちだ。


それは、通称“山ガール!”と呼ばれる彼女たち・・・・・・・

おしゃれでカラフルなアウトドア・ファッションに身を包み、

非日常の体験を求めて山を登る!

 確か今度のツアーのタイトルも上高地の大自然が・・・、

上高地のさわやかな空気をこの夏! 気軽に!

 そんなタイトルだったと・・・・・まぁ今回は平日なので、

若い女性客は少なかったが・・・・


 それにしても驚きは、JR原宿駅周辺だろう。

おしゃれなアパレルショップに混じり、パタゴニアやエーグルなどの、

アウトドア用品店が原宿にいつの間にか進出している。

そしてその店内には、周囲のアパレルショップと見紛う程、

カラフルでおしゃれな登山、ハイキンググッズが揃っている。

そして、その用品の中にスカートもある!

それは勿論ハイキング程度の身支度として・・・・

 そんな雰囲気が今回のような、行きも帰りもバスで現地到着、

ハイキング程度のコース選択で林道散策なら・・・・、スカートも有り!?


 やはり、女性が身なりで女性らしく見える手っ取り早いのが、

紛れも無く・・・・スカート着用か?

 そして、あずさもそれにならってスカートで、上高地にやって来た。

周りを見るとちらほらスカート姿の女性もいる。


 それは、しっかり重装備でここにいるハイカーにとって、

信じられないと言った声が聞こえる。

都会でのその姿は、どんなに短いミニスカートでも、

何の疑問を感じない世の中だが、それがここ上高地にも・・・ありか!?


大河・結子そして、あずさ・真央の一行は明神池に出て、

そこから引き返し梓川右岸道、岳沢湿原を抜けて河童橋を渡り、

ゴール地点の上高地バスターミナルに戻って来た。

 

 あずさは、その間やっとトイレで下着を穿いたらしい。

そしてその前と後ではあずさを見る大河の様子が違った。

 それは・・・・、いかにも残念と! そんな感じが顔に出ていた。


隙を見てあずさは、大河に!

「今度東京でね! その時・・・・お楽しみに!」

「・・・・うん! えっ? 何を・・・・・・」

「今度のデート・・・・でね!」


あずさは、意味深の言葉を大河に告げた。

この2人東京で会うことは決定済みのようだ。

 果たして大河、穂香の鋭いチェックを潜り抜けて、

あずさとのデート上手く行くのやら・・・・


 今は、少しずつ帰路に着くツアー客が戻って来た。

この上高地を出発する時間は今回午後3時と決めてある。

 その間にどんなプランで行動してもよく、バスに出発前に決めた、

午後3時に集合してもらい、後は帰路に着くのが今回のツアーだ。


 あずさ・真央のツアーも同じような企画だ。

違うのはバスだ。勿論企画先のツアーも違うが・・・、

ここであずさがとんでもない事を言い出した。


大河・結子の企画する添乗員のバスツアーに同行したいと!

結子、それは無理だ!

 と、言うがあずさ、聞く耳をもたない!

ツアー料金を全額払うと!

 困り果てた結子は季実子に連絡する!


「随分わがままな、お客さんね!」

「で・・・確か、うちのバスに空席3席ほどあったわね!」

「それは・・・・はい、ありますが・・・・」

 「で・・・、どうして、うちのバスツアーに?」

「はい、それが・・・・大河に惚れたようで・・・・・」

 「・・・・・そう、大河に!?」


 暫く結子と季実子の会話が沈黙した!

何やら、季実子興味を引かれた様で穂香にいつも、

当てつけられている姿が、何度も蘇る。

 こんな場合は、勿論だめ!


しかし、大河にあらゆる経験をさせるも・・・・ありか?

それと、季実子の多少の好奇心が・・・・

 「相手のツアー会社は?」

うん、まさか? 季実子マジでその考えを実行する?

「**旅行です!」

 「そう、その添乗員、貴女も知ってるわね!」


「はい! えっ・・・・まさか? まさか!」

 「そんなに問題ないんじゃ!」

「えぇ・・・まぁ! うちがOKすれば!」

 「その添乗員の携帯番号教えて?」

「いいんですか! そんな、ルール違反!」

 「いいわよ! 後は私が全て責任取るから・・・・」

「はい! 携帯番号は・・090 **** です!」 


CB&D・Cup  Cap-16 Fin    IKAROS



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