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チェリー Sec―13

チェリー Sec―13


「だったら・・・電話の事、・・・言っておくわ!」

 「・・・はぁ・・い!」

と、返事が・・・・穂香不満そうで、それに変だ! 

 「ねぇ、結子さん! 大河は何処?」

来たか! まさか・・・、結子の携帯を貸せとは言わないだろう!?


「少し前を歩いてるわ! お客さんと!」

 「そうですか!」

「待ちなさいよ、電波状況が良くなるまで!」

穂香の気持ちを押さえ込むように、命令調で

 「はぁ・・・い!」


 それにしても、女の勘は凄い、特に恋に燃えてる時は!

一方大河は、今まで抑圧?されていたものが、

一気に解放されたような・・・そんな気分か?


 初心な大河も男だ、隣の芝は青く見えるだろう。

何より、穂香と言う目付け役がいないのだから・・・・

 それに、こんな開放的な場所に来れば、心もおおらかになる。


 前の2人は、本当に楽しそうに手を握りあって、

なにやら囁きあっている。

 その姿は正に恋人同士! って雰囲気が溢れ出ている。

 大河、今日自分は添乗員である事を、忘れてしまったような感じだ。


 携帯が繋がったら、一波乱ありそうな気が・・・・

そして今度は季実子から着信が・・・・・・

「はい、結子です!」

 「どう! 上手く行ってる?」

「まぁまぁ・・・ですね!」

 「・・・・・うん、その言い方、何かあった様ね!」


 流石に鋭い、結子は先程までの経過を手短に話した。

「若い人は全てが早いんですね!」

 「そうよ! そう! でも大河も、隅に置けないわね!」

「はい! でも穂香の影響って言うか、大河は穂香にリードされて・・・・」

 「私には・・・正確な所はわからない、わ!」

「でも、今日の様子を見ていると・・・・・・」

「どっちもどっち! て感じですね!」

 

「それにしても、大河携帯が繋がらなくて、命拾いしたんじゃ?」

「本当! 大河そんな所・・・運があるのかも!?」

 「それって・・・何に対する運!? かしら・・・・」

「そう・・・あえて言えば、トラブル回避の運って所かしら!」

 「で・・・・大河に穂香から電話があった事伝えたの?」

「まだなの! あの2人ぴったり寄り添って・・・・」

 「・・・・・そんなに!?」


 季実子も驚いている様だ。

今度の休憩場所で、穂香から電話が来た事呼んで話さないと、

面倒な事になる。

 あと少しで明神池だ。

そこで、話そう!


 「ねぇ、結子さん! 大河君・・・・・新人でしょ!」

真央は、季実子と結子の話は、幾分遠慮して遠ざかっていたが、

おおよその事はわかるんだろう。 

そして、大河が未だ経験が浅い事も感じ取っている。

「そう・・・・、実は今日が添乗員デビューなの!」

 「そうですか・・・・それにしても、大河君! 度胸あるわね!」


「それって・・・度胸あるって・・・・言っていいのかな?」

 「だって、今彼女がいて・・・・!」

「まぁ・・・・あの咄嗟の、ハプニングが彼の男を目覚めさせた! かな!」

「そうね、舞い上がって・・・・今頃、心は後悔の念が!」

 「私は、無いと思うけど!」


 どうやらこの意見は、年齢が近いほうが正しいのだろうか?

一度聞いてみるか!

 休憩ポイントに到着して、二人がベンチに腰を下ろしている所に、

結子向かった。


 ベンチで足を組むスカートの奥が、女の結子でも何故か気になる。

意外と見えないと言うか、スカートの奥はミニスカートでも、

ちゃんと隠れる事を改めて発見した。

「大河! ちょっと、いいかしら!?」

 「はい! 今行きます!」


あずさの手を残念そうに放して向かい側のベンチにやって来た。

それと交代するように、真央はあずさの座るベンチに座った。

「大河! 携帯見た!」

 「いいえ!? あっ! あっ・・・・」

「どうしたの? そんな大きな声出して!」


 ポケットから・・・、S社の携帯を出して驚いている。

どうやら、液晶が変! 部分的に黒いしみみたいに・・・・

 携帯が水に浸かって破損状態に・・・・・・

これは、益々もって、大河につきが・・・・

人間関係に対して、恋愛に対してのつきがある。


 「携帯が水に浸かって・・・壊れてしまいました!」

「穂香から、私の携帯に連絡があったわよ!」

 「あっ・・・ あっ、それで・・・・・・」

 どうやら、大河いっぺんに夢の国から呼び戻されたような、

困った顔をしている。


「大河! 貴方・・・・、どうするの?」

 「・・・はぁ・・・どうするって!」

大河のパニクッている様子が、手に取るようにわかる。

きっと目の前に穂香の顔がちらついて、判断が出来ていない。

「一度連絡したら! 穂香に!」 


 「・・・・・でも?」

「しょうがないでしょ! これ、使っていいわよ!」

 「はい! スイマセン! お借りします!」

「あっ、手短にね! 他から連絡あるから・・・・・」

 「はい、わかりました!」

 

大河、あずさの目線をそらし・・・・少し離れて、

携帯をプッシュした。

 きっと、この後何かが起こる!

だが、それを大きく遅延できるのが救いだろう。


CB&D・Cup  Cap-13 Fin    IKAROS





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