初戦闘?と想定外
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朝7時ごろ。
僕等は起き宿で朝食を食べていた。
メニューはパン、サラダ、スープ、果物だ。果物についてはカットされているため原型がわからないが、味はりんごとみかんを足して2で割った感じだ。
もそもそと食べているとハルが声をかけて来た。
「今日はどうする予定なんだ?」
「今日はちょっと街からでて魔物と戦闘してみようかと思ってる。これから先は戦っていかなきゃいけないし、自分の実力も知っておかないといけないから。」
「りょーかい。じゃあ飯を食ったらいくか。」
「うん。」
「じゃあ…すみませ〜ん!お弁当の用意をお願いしたいんですけど…」
「あいよ!出るときになったら教えておくれ。」
弁当を作ってもらっている間に、部屋に1度戻り支度をすることにした。昨日は装備は武器屋で買った袋に入れていたのだが、もう装備しておいたほうが良いだろう。
という訳で装備したのだが…。
やはり自分の姿は死神にしか見えない。しかも外套で顔が見えづらいので尚更だ。ちなみにこの装備は暑くならない素材で出来ているため蒸れることはないらしい。さすが帝国の宝物庫。
ハルは鎧を着ていた。やはりかっこいい。
ハルは高校に通っていたときから女子の人気はそこそこ高かった。告白も何度もされている。だが全て断っていた。理由を聞くと、
「だって付き合ったらミキといる時間がなくなるし…。」
と言われた。嬉しかったが何故かハルの顔が少し紅かった気がした。気のせいだろう。そのとき1部の女子が歓喜の悲鳴を上げていた。解せぬ。
アイテムの確認をし、下に降りる。
降りると昨日の娘さんが待っていた。
「はい、お弁当です。気をつけて行ってらっしゃいませ。」
「ありがとうございます。失礼ですがお名前を教えて頂けますか?」
「申し遅れました。ティムと申します。」
「ティムさんですか。私はハルと言います。隣にいるのがミキです。ご両親に美味しいご飯をありがとうございますとお伝え下さい。」
「ありがとうございます。父と母も喜ぶとおもいます。頑張って来てください。」
とても真面目な娘さんだと思っていて少し近寄りがたい感じがしていたが、最後の笑顔は可愛かった。ちなみにハルが話している間自分は隣で黙っていた。コミュ障に女子との会話はキツイ。
弁当を袋に入れ、外に出た。晴れており探索にはぴったりだろう。高揚する気持ちを抑えていたが足取りは軽かった。
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街の門の前まで来た。心臓がばくばくいっている。
昨日は人が少なかったが、今日は朝の市のために仕事をしている人が大勢いた。その人達に注目されまくっていた。
無理もないだろう。
かたやイケメンだがどこか近寄りがたい感じがする騎士。もう一人は深く外套を着ており顔は見えないが、背中には慎重と同じくらいのデスサイズを背負った小柄な人物。注目されて仕方がない。が、
ミキは内心大泣きだった。もともと日陰キャラだったミキには目立つ行為など縁がなかった。それなのに集まる人々の視線。早くこの時間が終わる事をただただ願っていた。
門には衛兵がいた。
聞けば出入りの管理をしているらしい。出るときには特に何もないが一応どんな目的で出るのか記録するのだとか。
まぁ死んでしまった場合などに困るからな。
衛兵は僕等の装備を見て驚いでいたが、召喚されたと説明すると納得して、通してくれた。召喚の話は衛兵まで伝わっているらしい。
門をくぐり、しばらく行くと穴から兎の群れが現れた。頭の部分にツノが生えている。たしか角兎という名前だった。単体ではそれ程でもないが群れでいると初心者には厳しいらしい。まあ10匹程度ならなんとかなるだろう。
ハルが剣を振るう。
1撃で3匹が真っ二つになった。南無三。
ハルのステータスではオーバーキルになるだろう。問題はないと判断しデスサイズを手に持つ。いや。正確には持とうとした。が、急にデスサイズが重さを増し、片手では到底持てない重さになる。
両手で支えるのがやっとだ。さっきまではなんともなかったが、いざ戦おうとするとこの重さだ。とても振ることは出来ない。
そうしている間に角兎達が「ギギッ!」と叫びながら突進してくる。地味に痛いが反撃する事が出来ない。
「大丈夫か!?」
ハルがすぐにやってきて角兎にトドメをさす。ハルに迷惑を掛けっぱなしで心が痛い。にしても、この現象は謎過ぎる。呪装の効果かもしれないがなんとも言えない。とりあえずハルに説明すると、
「じゃあ俺が戦闘はするよ。ミキは角兎の回収をお願い。どこかで売れるかもしれないから。」
と言われた。
結局3時頃まで角兎ばかり狩っていたが自分はただ黙々と死体を袋に収納していた。
ちなみ弁当はサンドイッチだった。
美味しかった。
最後まで読んで下さり、ありがとうございます(^○^)これからもよろしくお願いします!