召喚ー1
「うっ…ん…」
目が覚めると、ベットの上だった。
ただ馬鹿でかい。
自分のベットの何倍だろうか?
…2〜3倍以上はあるな。
ベットの上で呆然としていると、教会の神父らしき人がやってきた。
「おお、お目覚めになられましたか。お加減はいかがでしょうか?」
「あっ…大丈夫です。」
「それはなによりです。申し訳ありませんが一緒にきていただきます。玉座の間で皇帝様がお待ちしておりますゆえ…。」
「はぁ…」
「戸惑われるのも無理はありませんが、なりとぞご容赦下さい。皇帝様より説明がありますので。他の勇者様もお集まりになられております。」
「あっ、分かりました…」
「では参りましょう。」
コミュ障スキルを遺憾なく発揮した。
まだ理解が追いつかないが、急いでベットを出る。
「服はそのままで結構です。」
服は部屋着のままだ。皇帝に会うというのに気がひけるがまあ大丈夫だろう。
神父らしき人について行きながら、状況を整理する。
自分が覚えているのは、白い光に包まれる直前までだ。気を失ってからは覚えていない。
(これはやっぱり異世界召喚されたのだろうか?でも神父とは普通に会話できたし…まだわからない事だらけだ。それになぜ僕が?大した取り柄も無いし…そういえば、気を失う直前なにか聞こえたような…?)
ぶつぶつ小声でつぶやきながら、神父に付いて行くと、大きな扉があった。
扉の周りには10人程の兵士がいた。
「最後の勇者様を連れて参りました。扉を開けていただきたい。」
「はい。ご苦労様でした。どうぞお進み下さい。」
隊長らしき人物が答え、兵士に指示を出す。皇帝の警備をしているからには、相当高い地位にいるのだろう。そんな人物がこれだけ腰を低くするとは…この神父は何者なんだろう?
「扉を開け!」
「「「「「はっ」」」」」
兵士が扉を開く。
途中兵士がチラチラ見てくるのが、コミュ障にはキツイ。
「勇者様が参られました!」
隊長が扉のなかに声をかける。
神父に促され部屋の中に入る。
足と手が一緒に出ているのは、ご愛嬌だ。
(そういえば最後の勇者と言ってたな。他にも勇者がいるのだろうか?自分が勇者には思えないけど…でも冒険者は楽しそうだ。)
そんな事を考えながら玉座の前まで行く。
「よく参られた。勇者よ。」
冠を被った60歳くらいの男が声を掛けてくる。太っていて気持ち悪い。
「よし、全員揃ったな。では勇者よあの場所へ。」
言われた方に目を向けると、そこにはクラスメートがいた。
書くのって大変なんですね…