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第4話 進みません

「まず、何が起きているのかを話してくれるか?」

 俺はようやく泣き終えたマニーへ出来るだけ優しく尋ねた。

 先ほどのマニーの言葉を信じるなら、ここはゲームの中じゃなく、別の世界、ってことなんだよな?

 まあ、俺はその辺り全く疑ってない、だって、マニーが俺たちにこんな嘘をつくハズがないからな。

 俺は、一度信用した相手のことは最後まで信用するって決めているし、それで裏切られるようなことになっても、それは俺の責任だ。

 俺は、俺の直感と運を信用しているし、だから、俺が信じた人間を俺は裏切らない。

 そいつが困っているなら全力で力を貸す、それが俺のポリシーだ。

 マニーがこんなに泣くほど苦悩して、その結果俺たちをこの世界に連れてきたのなら、俺はその涙を止めてみせる。



 ✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩ 


「何が起きていて、俺たちに何をして欲しいのか。そして、マニー、お前のことを教えてくれ。」

「そうよマニー。実は、あたしたちあなたが何かを隠していて、それが原因で苦しんでいること、知ってたの。でも、あなたが話してくれるまで待とうって、2人で話していたのよ。」

「えっ・・・。」

 


 私と神代は知っていた。

 マニーが何かに怯え、それを私たちに知られないようにしているのを。

 多分、心配させないようにとか、巻き込まないようにしてるんだと思ってたし、こういう問題は私たちが強引に聞きだそうとしても余計にマニーを怯えさせるだけだと思ったわ。

 だから、いつもどうりに過ごして、それで、マニーが私たちに打ち明けてもいいと思えるほど信頼してくれたら、いつか話してくれると思って。

 何でかしらね、いきなり異世界に来ましたなんて言われたのに、混乱や絶望よりも、喜びのほうが圧倒的に大きいのよ、私変になったのかしら?

 でも、こうしてマニーが話してくれたんだもの、しょうがないわよね。

 どうせ神代はマニーを助けるって既に決めているんだろうし、一番大好きな友達と愛しているひとがやるんなら、私もやるしかないわよね。



 ✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩✩ 



「わ、私にそこまでの価値なんてありません・・・。そこまで想ってくれた2人を、命の危険がある世界に連れてきたんです。私たちの都合で、あなたたちを戦わせようと・・・。」

「それだよ。俺たちは何と戦えばいい?どうすればお前の涙を止めることが出来るんだ?」

「あのね、多分私たち、もう今更帰る気はないのよ。そりゃ、いろんな人に迷惑や心配をかけるわ。でもね、泣き虫なあなたを置いて、助けもせずに帰るなんて出来ないの。」

「そういうことだ。自分たちでも、馬鹿だとは思うぜ?普通こういう場面では、みっともなく取り乱したり騒いだりするもんだ。だけど・・・。」

「お前の涙を止めるまでは帰らない。」

「あなたの涙を止めるまでは帰れないわ。」

 あ、ロコンと被った。

「く、くくく・・・。」

「ふふふ・・・。」

 何か可笑しくなって2人で笑っていると、マニーもつられたのか瞳に涙を溜めながら笑い出した。

 やっぱり、この3人でいる時は笑ってないと。

 


「話してくれ。お前が何に悩んで、この世界は何と戦っているのかを。お前の悲しみを、どうやったら拭い去ることが出来るのかを。」

 長い沈黙の後、マニーは意を決したように顔を上げて話し出した。

「お願いします。あなたの幸運で、この世界を救って欲しいんです。」

う、何かすみません。

話は進まないし内容も少しクドイですよね。

ただ、次はマニーが2人を連れてきた理由とこの世界の問題について書こうと思うので、お許しくださいー。

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