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ボクからのクリスマスプレゼント  作者: ハイダウェイ
3/4

3話

12月24日は朝から少し雨が降っていて、ちょっと濡れちゃったけど

荷物をトランクに詰め、9時過ぎには高速道路を走ってた。


「こりゃ途中で雪になるなぁ・・・」


運転しながらパパが不安そうに言った。


「あなた大丈夫? チェーンとか着けれるの?」


「ああ、任しとけって。 この前買ってから、もう3回も練習したんだから・・・

 最初は難しかったけど、慣れれば簡単なんだ」


「へー・・・そんな事してたんだぁ。 でも、別荘まで入っていけるのかしら・・・

 結構山の中だったよね・・・」


「まあ・・・行ってからのお楽しみだな・・・」


「ボクも手伝うよ! 雪かきとか」


「おお・・・頼もしいな。 あっ・・やっぱり雪が降ってきた・・・」


窓の外にはホコリみたいな雪が飛んでた。

まだ積もってるとかじゃないけど、パパは少しスピードを落として運転してる。


途中で2回チェーンを着けたけど、なんとか無事に貸し別荘に着いたのは

お昼を過ぎた頃だった。


「やっと着いたな。 あそこが管理人さんの事務所だ」


「ちゃんと雪かきがしてあるのね。どの建物なのかしら・・・」


事務所に入ると、白い髪の毛の優しそうなおじさんが待っていてくれた。


「よう来たね。2年ぶりかな? ボクも大きくなって・・・」


「お世話になります。 お元気そうですね」


「元気なんじゃが・・・この仕事も年のせいでキツくてね・・・ほれ、この紙・・・」


「管理人募集中・・・辞めちゃうんですか?」


「ああ・・・代わってくれる人を探しとるんじゃよ。 まあ、こんな田舎だから

 そうそうは見つからんと思うがのぉ・・・はいコレ・・・16番の別荘じゃ」


そう言って、おじさんは家のカギを渡してくれた。

16番は入り口から5軒目の家で2階建てだ。

ボクたちは車を家の前に停め、荷物をみんなで運んだ。


「素敵な家ねー。 ほら、暖炉があるわ」


「よし。ちょっと掃除をしよう。 ママはリビング。 俺はお風呂とトイレを

キレイにしてくる。 勇希はママを手伝ってあげて」


「うん。掃除機はボクがかけるよ」

みんなで1時間ぐらい掃除をしたら部屋中ピカピカになった。


「キレイになったわね。じゃあクリスマスの飾り付けをしましょ。この電飾は外のかな?

 こっちがリビング用。 ツリーはどこに飾る?」


「ツリーは窓の所にしよう。じゃあ俺が外のを付けてくるよ」


「ボクも手伝う!」


「寒いからダウンジャケット着ておいで。 ママどこにしまったっけ? 勇希のダウン」


「その大きいカバンの中よ。 あなたのも入ってるから」


「ダウンなんか着るの久しぶりだなぁ・・・最後に着たのはスキーに行ってた頃だ」


「パパ、スキー出来るの?」


「もちろんだよ。パパ、スキー部だったんだぞ。 冬休みはスキーのインストラクター

してたんだ」


「イントス?・・・・何それ?」


「イ・ン・ス・ト・ラ・ク・ター・・・スキーの先生だ。ママは生徒だったんだ」


「へー。 パパ偉いんだ。先生って偉いんでしょ?」


「まあな。 近くにスキー場があるって言ってたから明日滑りに行ってみるか?」


「ボクも滑れるかな?」


「大丈夫! パパが教えればみんな上手になるんだ。 ママだって上手に滑れるぞ」


「もう何年もやってないから・・・滑れるかしら?」


「ママ、明日楽しみだね」


それからボクたちは飾り付けを済ませ、クリスマスのパーティーをしたんだ。

パパはサンタさんの白い髭をつけて、ママは赤い帽子を被ってた。

ママの料理と、家から持ってきたケーキをテーブルに並べると3人で写真を撮ったんだ。


「美味しそう・・・ママ、もう食べてもいいの?」


「いいわよ。その前に・・・メリークリスマス!」


「メリークリスマス! 勇希はジュースで乾杯だな」


ママとパパはワインで乾杯してた。

窓の外を見ると、ふわふわした雪がゆっくりと空から降りてきてた。



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