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エピソード3.5 国連の部隊

〈エピソード3.5 国連の部隊〉


 留美はコンビニへと向かっていた。


 外に出たくはなかったが、食べる物は買わなければならない。弟や妹もお腹が減ったと喚いていたし。


 なので、留美は母親の心配を振り切り、ラズエルと共に外を歩いていた。


「この辺りにモンスターの姿はないな。警察や自衛隊も頑張ってくれているということか」


 ラズエルは鼻を鳴らしながら言った。


「でも、警察や自衛隊は、私たちの味方じゃないんだよね?」


 警察が強引に自分を捕まえようとしたことは忘れてはいない。


「ああ。修一の捜索を指示されている連中に出会ったら、例え、そいつらが警察や自衛隊でも敵だと思った方が良い」


「そんな」


 まあ、全ての警察官や自衛隊員が、修一のことを知っているわけではないのだろう。


 もし、そうだったら、彼らももっと大胆な動きを見せていたはずだし。


 そんなことを考えていると、自動小銃を手にしている自衛隊員が留美に話しかけてきた。


「おい、そこの君、外出は自粛するように言われているはずだが」


 自衛隊員は物騒な銃口を下げると、留美に詰め寄って来る。


「でも、食べる物は買わないと」


「だとしても、大人を同伴させなければ駄目じゃないか」


「はあ」


 大人を同伴していても、モンスターに対抗できるとは思えない。


 事実、ラズエルがいなければ留美もとてもではないが、外出しようという気にはならなかっただろう。


 留美が気の利いた言い訳を考えていると、大きなヘリコプターの音が聞こえてきた。


「な、何だ?」


 自衛隊員が頭を巡らせると、空から大型の輸送ヘリが何機もこちらに向かってくる。


「今度は何?」


 輸送ヘリからは武装した兵士たちが、パラシュートで地上へと降りていた。


 その数はかなりのもので、まるで戦争映画を見ているような迫力があった。


「国連の部隊が到着したようだな。これで、我々、自衛隊の負担も減ると思いたいが……」


 国連の部隊が姿を見せ始めたことに、自衛隊員もほっとしていたようだった。


 が、留美は国連の部隊が自分の味方かどうか判断を付けかねていた。


「国連の部隊は、警察や自衛隊にとっては完全な味方じゃない。何せ、奴らの後ろにはおいらと同じ天使が付いているんだからな」


 自衛隊員が留美から離れて行くと、ラズエルが不吉さを感じさせるような声で言った。


「どういうこと?」


「国連の部隊の中にも修一を探している連中がいるってことさ」


「まさか」


「そのまさかさ。そんな連中と、政府から修一の捜索を指示されている警察や自衛隊が衝突したら血を見ることになるぜ」


 ラズエルの言葉に留美は戦慄を超えたものを感じた。

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