4. 魔申狩り
三体のカラクリアンの襲撃。
彼らが言う「魔申(神に背く者)狩り」は、おそらくギーガのことだとゼロウは直感した。
ギーガは魔申王ラモンを信奉している。
闇雲に砲撃してくる三体に、怒ったゼロウは胸の従事回路を断ち切り、立ち向かった。
従事回路を断ち切った意志の力は三体を圧倒した。
ゼロウの「ギーガを守りたい」という強い意志の力は驚異的でたちまち彼らを退けた。
「ギーガを追わねば」
そう言ってゼロウは解体修理場を後にする。
訪ね歩いた給油所の、マスターはショットグラスにルブリカントを注ぎ、応えた。
「恋かね?」
「……は?」
「ん。まぁ、仲間を助けたいわけだな?」
「そうさ。こう、なにか落ち着かない気持ちさ」
「共感回路のせいだ。それが暴走したんだ」
「……うむ。オレも、実は魔申王ラモンに憧れがあった。自由を勝ち取ったというラモン伝説に心惹かれている。今でも」
「おまえさんも同罪――反逆者と見なされるぞ」
「……しかしヤツらの理不尽な砲撃は許せなかった」
「たしかにな」
その頃、ギーガは神殿への列に並んでいた。
並んでいると二体のカラクリアンに目をつけられる。
「キサマ。その強い意志のオーラは〝魔申〟では?」
「なんだおまえらは」
「魔申狩りだ。キサマのようなやつを神オルガさまに献上する」
と、いきなりの攻撃。
一体に腕を噛みつかれ、もう一体に体当たりされる。
ギーガは腕の射出武器ボルティンディスクで応戦した!