27. ギーガの怒り
ラモンは配下のヘビンを操作していた。
陰をつたって忍び寄っていたヘビンは長い身体でギーガの首を絞めつける。
「うぐっ!」
「こいつ! 今度こそ絞め殺してやる!」
ギーガに隙ができ、技が解けた。
動き出すラモン。走り出すヘルズ・ボム。
しかしその炎の玉はゼロウではなく断崖だけを破壊した。
ゼロウを救ったのはリードンだ。
ゼロウを鷲掴み、遠くの空へ逃げてゆく。
「逃すかっ!」
ラモンは竜巻と化し、彼らを追う。瞬く間にゼロウとリードンの頭上に。雷を帯びたラモンの拳が二体を地に叩きつけた。
「「がはっ……!!」」
「ガーーッハッハ! これまでだキサマら!」
ギーガは怒りを覚えた。
怒りのままに首に巻きつくヘビンを引きちぎり、湖に投げ捨てると、必殺グラビトン・ボムを繰り出す構えをとる。
ラモンは振り向いて言う。
「ふむぅ……。まずはおまえからだなギーガ」
「……許さない」
「俺に逆らうとは。やはりおまえは神の側のようだな」
「ゼロウとリードンから離れろっ!」
ラモンがヘルズ・ボムの用意を始めた――その時、ラモンはガクガクと震え出した。
「……な、なんだ、この震えは……」




