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25. 愛機リードン
中空に浮かぶ無防備のギーガ。
ラモンの放ったヘルズ・ボムが一直線にギーガを狙った。
「ラモンさま……」
「さらばだギーガ!」
ヘルズ・ボムの紅炎がギーガを包み、重力子で圧潰する寸前、緑の閃光が空間を切り裂いた。
「何?!」
閃光を目で追うラモン。
上空から眩く現れたのはゼロウだった。
「ギーガ!」
火の玉が飛び散り、地表に落下したギーガは顔を上げ、呼びかけに反応する。
「ゼ、ゼロウ!」
ゼロウは舞い降り、ギーガに手を差し伸べながら答える。
「大丈夫? ひどくやられたね」
「……お、おまえ、どうやって」
「リードンさ。彼もやって来た。あんたを追ってね。シープスはデカすぎてあの穴には入れなくて来れなかったようだけど」
急降下してくるリードン。ギーガの肩に頬を寄せ、いたわった。
「ギーガ。会えてよかった」
「リードン、無事でよかった」
「シープスに緊急用の燃料電池をいくつか持たされた。応急処置だが、それでゼロウは復活したんだ」
「そ、そうか」
「消耗したキミのものも交換しよう」




