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16. 最強ダーツン
舌をちょろちょろ出して挑発するヘビン。
隣りのダーツンも口から炎を吐き出し、ギーガを威圧する。
「やはり怪しいなあギーガ。おまえはラモンさまを信奉し、捜していると聞かされたが、それは本当だろうか」
「は? 何を言う」
「実はラモンさまを捕えに来たのではないか?」
「何を根拠にそんなことを! ダーツン、わたしを愚弄する気か?!」
「……いやぁ、さすが新型。この『最強ダーツン』が身震いするほどのな」
ヘビンが見上げて言う。
「ダーツン。ヤツはそんなに強いのか?」
「ああ。最も旧式のおまえにはわからんか。そう、このギーガは時折ラモンさま並みのオーラを見せる」
「ひっ……。じゃあ、いったん逃げようぜ」
「いや。だから、今」
「今?」
「今ここで潰すんだ」
出し抜けのダーツンの攻撃!
「怪しいオーラに寒気がするぜ! グワッ!」
口からの火炎放射がギーガを包み込んだ。




