表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/23

12. 宇宙居留地カラク

挿絵(By みてみん)


 二本足のヒトは際立って見えた。

 他の動物とも植物とも違う、魂の存在。

 ギーガたち機械仕掛けのカラクリアンとは違う、微細で計り知れないオーラを放っていた。

 ラモンは言った。


「ここは理想郷だ。オルガの理想郷。かつて滅びたヒトや動物を、オルガは復活させようとしている」


「かつて滅びた?」


「そう。かつて、特にヒトは『地球』という星の、まるで支配者のようだった。滅んだのは、それが行き過ぎたんだよ。オルガの前の〝神〟に見放され、その手でほとんど絶滅させられた」


「前の神……。ではオルガはその後継」


「うむ。だがオルガも実は『かつてヒトだった』とも伝えられる。我々は『宇宙居留地(スペースハビタット)』を動かすための機械だった。おまえの記憶にどれだけ残っているかは知らないが、我々が組み込まれていた星にはかつての人類の生き残り、ひと握りの地球人が住んでいた。しかし予期せぬエネルギー動力炉の事故でその人類もすべて死に絶え、その後我々は見捨てられた星の残骸となった」


「……我々は……スペースハビタット。見捨てらた……残骸。そして我々の世界に……かつての人類が……住んでいた」



 明かされた真実。

 驚愕したギーガの記憶回路がほとばしる。

 何故この異世界を認識できるのか――押し寄せる情報にも合点がいく。

 見渡す新世界は繰り返される歴史かもしれない……と。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ