No.016 ▼三学年担任/係決め/あだ名の使用不可の物議
教員生活二年目
三年生の担任になる。一年生とは違った生徒たちは、自我が目覚めてくる年頃。
学活では自己紹介プリント記入と係の仕事決めを行う。
まずは立候補から。
学年が違うので、亘も顔と名前がまだ覚えていない。
出席番後の1・16番さんに進行を依頼する。恥ずかしそうにするが、
「はい、わかりました よろしくお願いします、これから学級会を始めます」
の掛け声で
「お願いします」
とクラス全体が応えた。
その様子に、さすが三年生だと思ったまた自分の時の頃瞬間に重ねた。
クラス委員・教科係・学習係など決める項目を黒板に記す。
挙手をすることの一歩が踏み出せない様子。数分後には、
「国語係をします、他に国語係をする人いませんか」
田辺さんが発言する。みんなが周りを見渡し、
「はい、国語係田辺さんよろしくお願いします」
クラス全体が反応した。一つが決まると次々きまっていく。
自主性はすばらしいなとあらためて感じ取る亘。
学級会の様子そっと見守っていた。クラス委員が決まらない。くじ引きにするか、じゃんけんにするか、話し合いにするかという提案をする。
仕事が決まっていないメンバーで、話し合いうことになった。
亘は生徒同士で決めることは、今後、認め合い話し合い譲り合いは成長があると確信していたから生徒で決めてほしいと願っていたのだ。
しばらくして、
「先生、決まりました。山本ゆいさん青葉樹さんがクラス委員にきまりました このプリントに係の仕事記入しました。」
と進行役二人は報告した。ちょうど授業のチャイムが鳴り響き
山本ゆいさん青葉いつきさんは自ら前に出て、あいさつを兼ねて、
「これからよろしくおねがいします。
これで学級会を終わります」と
号令をかけた。
クラス全体に新たな緊張が生まれ、
「ありがとうございました」
で授業は終了した。
自主性を持つクラスで一年間の成長が楽しみでワクワクする亘なのだ。
4月がスタートし、1カ月があっという間に過ぎ去る。
ある日の休み時間生徒の中の間で○○ちゃんや、○○っちなどあだ名で呼び合っていた。特に学校では禁止ということではなかったが、それを耳にした生徒が、
「先生、あだ名って使っていいんですか」と聞かれ亘は困った。
亘の考えは授業中の敬称は"さん"休み時間はあだ名でもいいと思っていたからだ。
亘「学級会でどっちにしたらいいかクラスで決めよう」と応えた。
生徒「わかりました、でも僕はあだ名は絆の証だと思うので使えるなら使いたいです」と考えを述べその場を立ち去った。
数日後あだ名を使うか・使わないを議題にし学活を行った。が意見がなかなかまとまらず、結局使わないに決まったのだが、なぜか、その討論会を行ったことが問題視されていまい、亘はただただ、日常を経過していくごとに、心を濁らせていく。
そんな中、杏奈さんから連絡帳を受け取る。それは母親から悩み事をきいていただきたいのですが・・・という短いメッセージが綴られていた。




