第33話 イベントに向けて 前編
「う~ん?」
自分はトウ・キョウ・・・・・・ではなく、現在地は検証クランのクラン領地内である。鉄の塊ソードを量産中である。勿論、これは各国にあるロボ専用である。
「どうかしたのかい?」
いつもの3人とリュウカさんは駆けずり回ってるので、リュウガさんが本日の生放送での相談役担当である。ちなみに、すでに1週間が経過している。色々情報は集まり始めたが、自分は何かが引っ掛かっていた。なんだろう、こう、何かお約束を見逃してるような気がする・・・
「いや、各国ロボ発見に大型バリスタとか大砲とか用意され始めてるらしいんですが・・・な~んか、足りないと思いまして」
「足りない?」
そう、こう、確かに対巨獣対策は出来てきてはいる。そう、こう、なんというか、喉までその答えが出掛っている気がするのだが・・・・・・
「こんな分かりやすいイベントだけで3週間も取るかな?って」
「確かに・・・」
『あ~』←高速弾幕
そう、これだけなら、1週間でも十分に事足りる。だが、3週間も取った。しかではなく、3週間もである。つまり、何かあると言う事。ロボ、巨大な敵、巨大武器・・・・・・あっ!
「あっ!あるじゃないか」
「ん?何があると?」
「巨大な敵には巨大な味方。ロボじゃなくて巨人とか精霊とか」
「あっ!」
『あっ!』
そう、なんていうか怪獣映画とか特撮ではお約束のロボ以外の味方。つまり、交渉して共に戦ってもらう存在であり、昔の伝説とかで共に戦ったとかいうそういうの。あの社長が入れないだろうか?いや、そんな訳ない。絶対ありそう。
「ありそうなのは各国にある図書館や王城にある書棚かな?後、そういうのと交渉した事ある一族の末裔とか?」
「あり得るな。よし、聞いたな?総隊長の発令だ。情報収集に回れ。残り14日しかないぞ!」
『おっしゃー!』『任せろー!』と言うコメントが高速で流れる。これなら情報は集まりそうかな?総隊長は慣れないけど、うん。まあ、すぐに行動を起こしてくれるのは助かるので良かったと言う事にしよう。しておくんだ・・・・・・っと、よし。
「んし、これで合計6本完成、こんだけあれば足りるだろ」
ネタ鍛冶はスキルなので、一度作った物は量産しやすくなる。とは言ってもやはり数時間はかかるのだが・・・まあ、そうでなければ毎回ネタ鍛冶だけに時間取られるからね。鉄の鉱石は当分見たくないってぐらいの量を使って、ひとまず自分がやれる事はやった。リュウガさんが今アイテムボックスに最後の一本を仕舞った。とりあえず、1週間のログイン中の鍛冶、お疲れ、自分。
「さて、この後はどうする?」
「どうすると言われてもなあ」
リュウガさんの言葉にはう~ん?としか言えない。巨獣についても情報屋ギルドが駆けずり回ってるし、プレイヤー達の配置もラインとリュウカさんが色々回ってくれている。ここでやれる事と言えば・・・
「ネタ鍛冶リストの確認・・・かなあ?」
とりあえず、追加されてるものとか、何かないか見てみる。と言うか、何かしら追加されてそうで怖いが見るしかない。と言うか、それ以外にやれそうな事がない。
「追加は無し・・・・・・て事は視点を変えろって事か?」
う~ん?いや、待てよ?そもそも、自分、鉄の塊ソード6本作ったよな?他にもネタ武器頼まれてるの作ったし・・・あれ?
「リュウガさん、自分がここ1週間作った物の数とかデータ化してますよね?見せてくれません?」
「ああ、それはこちらだね。もしかして?」
流石検証ガチ勢、自分が調べたい事が分かったらしい。放送コメントにもチラホラ察した人達がいる。
「ええ。そのまさかです・・・・・・確認完了。ネタ鍛冶のレベルが上がってない」
『あ!』『ほんとだ!』『普通に普通レベルの武器とかだと思ってたわ!』『よく考えたら、めっちゃ鉄鉱石に素材を消費するもんな!』
うん、自分も今集中して考えなかったら、思いっきり見逃してたわ。そう、レベルアップしていないのだ。いや、もう、ホント普通に鍛冶として武器作ってる感覚でしたわ。
「もしかしてだけど・・・・・・」
「あ~、この場合言うと、ご愁傷様?」
オウ、マイ、ガーーーーーー!社長ォオオオオオオオオオオオ!おま、なんてことしてくれんねん!そうか、そういう事か!イベント発表で感じた違和感はこれか!つまり・・・
「イベント解放の条件はネタ鍛冶の一定レベルか!なるほど、合点がいった!」
「つまり、運営が社長の作ったイベントを容認する方向で進むと信じた上で、このイベントと言う事か」
「いや、もっと凄い。こうなると分かっていた。だから、仕込んだ」
となると、これは・・・・・・まずい!残り2週間で足りるか?!
「リュウガさん!配信中s・・・・・・いや、このまま配信しつつ、すぐに情報提供を求めてください!」
「分かった!シークレットダンジョンだな!」
『あ!』『そう言う事か!』『クエストだと報酬貰う立場に居るとは限らないもんな』
いや、ホント、ガチ検証勢や前線チームが一緒だと理解が早くて助かる。そう、つまり、レベル解放のカギは運営、いや、社長によって追加されたダンジョンにある可能性が高い。クエストも考えたが、コメントにもある通り、報酬獲得時に自分が居るとは限らない。となれば、ダンジョンであろう。そして、もう一つ。
「すいません、生放送見てる方で前線系の方、自分をダンジョンに連れて行ってもらえないでしょうか?」
「あ」『あ』←同時
そう、まずは護衛から集めなければならないのである!!!ステータスはまだまだそれなりだからね!だからね!大事な事なので2度言いました!
色々な意味で、ネタ鍛冶に汚染されつつあった所をSAN値チェック成功してよかったね、ウッド君!と言うお話。慣れって、本当に怖いですよね。




