第 二 回
さあ、ゾンビの化粧もした。
まだ診察が行われている病院に、ダメ元で、お願いをした。遠くの知り合いに会うためのゾンビの扮装の化粧用にどうしても、別の人間の血を幾つか欲しいと頼んだ。
ゾンビ君のことは、普通に秘密にしておいた。混乱してしまう。しかし、利用目的はほぼそのままの意味だったので上手く、血を貰って来ることもできてほぼ順調で、あった。
ゾンビは嗅覚が鋭かったりもするから、別の人間の血を付けとけば上手くごまかせるだろう。
後は、ゾンビ君が様子見をして始めるだけ。
「アレッ。待って大勢のゾンビから自然、脱出難しい、よね」
「あっ、そう言えば。最初は少ない状態でも途中で思わぬ集団が混じるかもね」
ゾンビ君は作戦実行にちゅうちょの、感情を見せる。
私は違う、考えもタす。
「あのさ、ゾンビって動きを止めるときないの?」
私は、貴重な情報をチェック。
「止まるときは…捕食的な行為。…アッ、ゴメンね」
「いいよ、仕方なくじゃん、ゾンビ君は、ゾンビになったから。今は野菜とか、で補っているんだから」
「慣れてみると、野菜でも過ごせるなって…白いご飯とか魚など食べてたら大丈夫」
「健康だよね、かなり、見ていて気持ちがいい。よく噛んだりして食べてるし」ゾンビ君は照れた。「ヘヘッ」
二人ぼんやりと時間がないのを感じ、ゾンビ君は眉を上にあげて動かしていた。
「止まるとき。アッ、なんか身体の関節とかおかしいとき、止まっていたりするかも…」
「オオッ。脱出をするとき、身体の関節なんかおかしいわってやっていれば、逃げれる」
「で、でも…」
ゾンビ君はやや、不安げな顔をした。
「えっ、なに…ダメ?」
私は、オドっとした。
「ゾンビって動きが、ウツってしまったりするときが、ちょいちょいある…」
「ま、まさか…」
「うん…」
「身動き取れなくなって私の人間っぽいとこが、出たら…」
「即、バレるね。なんか、おかしいぞってなる」
「ああ、フリダシか…」
私は頭を、抱える。
「ほ、他は…イヤ、待って。考えたら臨機応変にすれば…」
私は、アイディアを、練って方法を組み立て作り上げる。
「関節おかしいわでしばらく、やって。大勢マネしたらやっぱ大丈夫って、進めば」
「時美ちゃん。天才、かなりイケちゃったよ」
さらに私は、手順をこらす。
「数が少なければ反対方向へ行く。あまりカチャカチャ動かしてたら身体を、痛めてしまうかもしれないから回避できるような方法も磨いて、作ったりもする。時間を、たくさんマメに上手く丁寧に決めきっといてゾンビ君も戻って、きて。…分かんなくなったら安全箇所辺りにいたら会える」
「うん」
私たちは、気持ちが高まっていたので、キスをした。
「アレッ」
「うんっ…?」
「ゾンビ君…ちょっと人間に戻ってない?」
「あっ、本当だ」
私は、懐かしさを感じた。
「なんか、最初を思い出すね」
「ああ、なんか君ばっかり追かけちゃって。ドキドキして、気が付くと人間の思考に戻っていた」
二人は見つめ合う。
続く




