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吸血鬼(始祖)の異世界建国記  作者: 河野原ぺこ/RiverPlain
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復讐は何も生まない、和解しよう!

 フレイムドラゴンを倒してから数日後、俺達はやられたらやり返す精神でドラゴン達の住処への奇襲の準備をしていた。


「私達の町を凄い事にしてくれたな!絶対ぶっ潰す!」


 ダンジョンの城を完成させ、町へ戻って来てからクラーマはとても怒っていた。彼女の周りには殺意が振り撒かれ近くにいるだけでも気分が悪くなりそうだ。


「始祖様!早く行きましょう」

「ただ闇雲に突っ込むのはやめろ!ちゃんと作戦を考えたから先走るな!」

「そうですよ。無駄死にするだけです」


 全力でドラゴンの住処があろう場所へ走り始めたクラーマを俺とアクアが止める。俺はクラーマに水を差し出し少し気持ちわ落ち着かせた。


「••••••お見苦しい姿をお見せしました。作戦の内容は?」


 吸血鬼達に聞いた話だとドラゴンの住処は山の頂上付近にある谷にあると聞いたことがあるらしい。


「俺が魔法でドラゴンやワイバーンを惹きつけるから遠くから魔法を撃ってくれ」

「マスター。それは作戦ではないのでは?」

「方針ですね。作戦はもっと事細かく内容を決めた物ですから」

「黙らっしゃい!地形とかよく分かってないからちゃんとした作戦が立てれないんだよ」


 正論を言われた俺は吸血鬼達を連れ、ドラゴンの住処へ向かって飛ぶ。吸血鬼達は魔法を放つだけの簡単なお仕事なので魔法攻撃が得意な奴だけを集めた。勿論、吸血鬼の指揮はクラーマがとっている。彼女なら多分、ドジしなければ大丈夫だろう。


 町を出てから数分後。山は草木が生い茂っていたが頂上付近になると何故か朽ちた木の痕が目立つ荒れ地になっていた。


「••••••酷いな。まぁ、そのおかげでドラゴンの住処と思わしき谷がとても目立っているんだけど」

「始祖様。私達は谷の上部で待ってます」

「分かった。こちらで合図を出す」

「マスター。あまりやりすぎないでくださいね」


 アクアが俺に冷たい言葉を言う。


 ここは、心配する所じゃないか?まぁ、いいや。早速と終わらすか。せっかくできた町を壊されたんだからな。盛大にぶっ潰すか。


 俺は【帝王の城壁】を展開させながら谷に突っ込んだ。自由落下プラス羽根による加速によりとてつもない速さで落ちていく。その分、空気抵抗が多いだろうが【帝王の城壁】のおかげでほぼ無風である。



 俺が谷の底に落ちると同時にクレーターができ、砂埃が上がる。多分、地面とぶつかった時に【帝王の城壁】に加わったエネルギーをそのまま跳ね返したのだろう。


 俺は翼で風を生み出し砂埃を飛ばす。砂埃が晴れるとそこには••••••。


「ずみまぜんでした!天罰だけば天罰だけはやめでください!」


 涙を流しながら頭を垂れるドラゴンが居た。周りを見渡すと他のドラゴンやワイバーンも頭を垂れている。


「あの」

「ずみまぜん。ずみまぜん。許じでくだざい」

「••••••とりあえず話し合いましょう?」

「でぇんばぁつは••••••?」


 多分天罰と言いたいのだろう。さっきも言ってたし。そもそも天罰ってなんだ?俺、そんな事できないんだけど。とりあえずこのドラゴンを落ち着かせよう。


「そんなのないですから。話し合いましょう?」

「グス、分かりました」

「とりあえず、自己紹介からしようか。俺の名前はトア•ヴァンピール。ヴァンパイアの始祖をやっている」

「ソルティア様からお話は伺っています。私はこの世界のドラゴンを統べる神龍フーレスティエと申します」


 なんとこのドラゴンは神龍らしい。見た目は他のドラゴンの色を白くしただけだが、なんか神龍と聞いてから神々しく感じるな。


「【鑑定】してもいいか?」

「いいですよ。身分を証明するにはそれが一番いいですから」


フーレスティエ 827歳 雄

エンシェントドラゴン Lv7821

《称号》

神龍 神の眷属 龍を統べる者

《身体能力》

表示不可

《ユニークスキル》

表示不可

《パッシブスキル》

表示不可

《アクティブスキル》

表示不可

《魔法》

表示不可



「••••••うん?」


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