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吸血鬼(始祖)の異世界建国記  作者: 河野原ぺこ/RiverPlain
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お城造りたい!

 俺がダンジョンに帰ると既にアクアとクラーマは起きていた。


「始祖様〜」


 とりあえず、抱きついてきたクラーマの頭を【魔装】を使って抑えた。そして頭が潰れない程度で握った。


「痛い痛い!」

「なんだあの家は?確かお前は家が無いからここに来たんじゃないか?他の奴等は各々に家を作っていた間何してたんだ?そもそも、村長だから他の奴等よりも魔力とかあるよな?他の奴等よりも早く家作る事もできたよな?そうじゃないと村長なんて成れないもんな?」

「すみません!すみません!痛い痛い!」

「その辺でやめておいては?」


 俺がクラーマの頭を握っているとアクアが止めてきた。


「アクア、ちょっと外見てきてみ?既に村ができてるから」


 俺がアクアに言うとアクアは歩きながら外に向かった。そして5分後、少し怖い顔をしたアクアが帰って来た。


「殺っちゃいましょう」

「ギャァァァァァァ!!やめて!」


 俺は少し、腕に力を入れた。すると頭からピキッと音がなった。


「ギャァァァァァァア!!」


 おっと、やり過ぎたか?まぁ、こいつも超回復持ってるからすぐ治るだろ。


 俺はクラーマの頭を離してやる。そうすると、クラーマは地面をのたうち回るように転げ回った。


「痛い痛い」

「さて、こいつは無視して飯にするか」

「そうですね」


◇◇◇


 今、俺とアクアはクリームパンを食べている。クラーマは外で自分の家を作らせている。


「なぁ、ダンジョンを外に広げれるか?」

「出来ますよ。その方が階層作るよりもDPの消費が少ないです」

「へぇ〜」


 そうか。ならあの村をダンジョンで覆ってもいいかもな。そうすればDPも手に入るしモニターから様子も見える。


「ダンジョンカスタムでできるか?」

「出来ますよ。でも、一度足を踏み入れて、なおかつこのダンジョンと接していないと無理です」


 なるほど。まぁ、どちらの条件も満たしているし早速やってみるか。


 俺はダンジョンカスタムの欄の領域拡大を選択した。


 まぁ、この前みたいに地震が起きないか。とりあえず、クラーマがちゃんとやってるか見るか。


 俺がモニターを見るとクラーマが一生懸命にこのダンジョンの横にお城を作っていた。しかも、石レンガ作りの超特大サイズ。


「••••••ちょっと何やってるか分からん」

「••••••私もです」


 俺とアクアはすぐさま地面から立ち上がりクラーマの居る所まで全力で走る。


「あ、始祖様!私との愛の巣を作って、ぶぇ」


 俺は変な事を言おうとしたクラーマを蹴り飛ばした。


「さて、これは何だ?俺はお前の家を作れと言っているんだぞ」

「はい、だから私と始祖様の家を」

「いや、いらない。ダンジョンあるし」


 俺がそう言うとクラーマは昨日と同様泣き始めた。


「うわぁぁぁん。一生懸命作ったのに」

「長くなるやつですね」

「そうだな。面倒臭い」


 どうしようか。とりあえず、褒めてみるか。こいつ気が変わりやすいからいけるだろ。


「それにしても、この城どうやって造ったんだ?普通は無理だぞ、こんな大きな物この短時間で造るの」


 俺は既に2階までできている城を見て言う。俺が飯を食い始めてからだから15分ぐらいしか経っていない。それなのにこの大きさ。しかも、丁寧に造られている。


「この精度でこの大きさを短時間で造るのは至難の業だぞ」

「えへへ〜。そうですか?そうですよね」


 チョロいな。なんでこんなに気が変わりやすいんだろうか。本当にこいつが村長なのか?そこが一番の疑問だ。


「俺的には城を造るなら地下が良かったな。ダンジョンが家みたいな物だし」

「2つ造りましょうか?」

「マジで?」

「マジです。お城を建てるのは簡単ですから。あ、でも広さが足りないかもしれません」

「それぐらい大丈夫だ。早速造ってもらおう」


 俺はすぐさまダンジョンパネルの階層増加の所を押す。すると、また地震が起きた。


「な、何事だ!?」

「地震が揺れてる!?」

「ギャァァァァァァ!」


 地震にびっくりした吸血鬼達が家から飛び出して来た。アクアとクラーマは頭を抱えて踞っている。


 あ、やべぇ。周りの事考えていなかった。


「すまんすまん。ダンジョンの階層を増やしたんだ。それで地面が揺れただけだ。安心してくれ」


 俺はすぐに吸血鬼達に説明をする。そして、各々の家に戻って行った。


「じゃあ頼む」

「分かりました〜」


 クラーマは城を建てるのに戻って行った。


「私も手伝いましょうか?」

「いや、アクアには手伝ってもらいたい事がある」


 俺はアクアを連れて草原へ向かった。

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