ダサい死に方はしたくなかった
今日は、大学試験の合格発表の日である。
俺、出野翔空はウキウキしながら受験校の合格発表の掲示板を見に行く。
俺は昔、女の子みたいな名前で結構イジメられていた。
親も「気にするな。無視しとけばいい」とか言ってきたがイジメられるのは嫌だった。そこで俺が辿り着いた考えがどんな時も俺の方が有利な状況を作る事だ。俺は近所の道場で古武術を習ったり、勉強して学力を上げて学年1位を取り続けたり、お偉いさんにコネ作ったり色々したな。勿論、この大学も自分の頭だったら普通にトップを取れるくらいの所で、ほとんどが格下である。
俺は自分の番号を探す。
当然、合格だ。さて、資料は後日郵便で届くから家に帰るか。
俺は掲示板から離れようとした。その時。
「なんで俺が合格してないんだよ!こうなったらここに居る奴ら全員殺してやる!」
俺の横に居た奴が突然暴れだした。男の手には果物ナイフがあった。
おいおい。普通、学校にナイフ持ってくるか?
その男は1番近くに居た俺にナイフを刺そうとした。
古武術を習っていた俺には効かんよ。
俺はナイフを蹴り上げ男を背負い投げをし、絞め技をかけた。
これでもう動けまい。とりあえず、警察を呼んでもらおう。絞め技をかけた状態を何時間もやったら家に帰るのが遅れるし。
「誰か、警察呼ん、ぐぇ!?」
絞め技をかけた状態の俺の胸ににさっき蹴り上げたナイフが突き刺さった。
あ、やべぇ。ナイフが肺まで刺さってる。呼吸が上手くできない。俺はこのまま、死ぬのか••••••。
「だ、大丈夫ですか?」
「誰か早く救急車を呼べ!」
周りの人達が助けようとしてくれるがもう間に合わない。もう既に身体の感覚が無くなっている。
はぁ、こんなダサい死に方はしたくなかったな。