表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/12

7話 陰謀

客間に着き、ともに席に座った


侍女がお茶を出し、後ろに控えたどころでルーから話しかけられた


「エレンは今日は何をしていたんだ?」

「今日はダンスのレッスンを受けておりましたの」

「そうか、エレンはダンスが得意なのか?」


その問いに先ほどのダンスレッスンを思い出し、思わず顔をしかめた


殿下と一緒に踊るまでには足を踏まないようにしないと…


「いえ、まだ始めたばかりなので頑張って覚えているところですの」

「なら一緒に踊るか?」


ちょっ!?

絶対に足を踏む!

第一王子の足を踏むって絶対に不敬罪になる!


「申し訳ありませんが、お断りいたしますわ

まだ上手に踊ることができませんの」


「なら俺がリードするよ

大人と踊るよりは踊りやすいと思うよ?」


たしかに大人と踊るよりは踊りやすいかもしれないけど…


絶対に足踏んじゃうよ!


「ダメ?

それとも何か理由があるのかな?」


私が黙っていると迷っていると思ったのかルーもう一度問いかける


首かしげるの可愛いな!


うー…ルーと踊りたいでも足踏んだらか困るし…恥ずかしいし…


断りたいけど、足を踏むほど下手だとバレたくないし…

どうしよう…


でも背に腹は変えられないよね!

理由を説明して納得してもらおう!


「じっ実は…今までダンスレッスンはを受けていて相手の方の足を踏まなかったことがありませんの…

ルーの足を踏んでしまうと困りますので、もう少し上達してから踊ってくださいませ」


はずかしいので小さい声で話すとルーからの返事はなかった


やっぱり呆れられちゃったかな?

お母様にも呆然とされたもの…


「そんなこと気にしなくていいよ

だから私と一緒に踊ってくれないか?」


え?

いいの?


呆然とルーを見上げるとおいでと手を取られ立ち上がらせてくれた


そしてワルツを踊り始める


音楽がないので踊りづらいのではと思ったが杞憂だった


ルーが私をしっかりリードしてくれたからなのか、私はルーの足を踏むことなく一曲踊りきった


「踊れましたわ!」


私は嬉しくなってルーの手を握った!


「ルーのリードのおかげですわ!」


「いや、そんなことないよ

エレンは下手は自分のことを下手だと言っていたが下手ではなかったよ

堂々と踊れば大丈夫

それにいつもは女性に相手役をしてもらっていたのではないか?」


「ええ、そうですわ

でもどうしてそれをご存知ですの?」


「エレンは足を踏んでしまうと気にしていたが

、多分女性が男性役をやっていたのでリードがうまくいかなかったのではと思ったんだ

普段と違うパートを踊るのは難しいからね」


………そうなんだ

今まで悩んでたのはなんだったの?


というかルーは本当に6歳?

落ち着きすぎだわ

前世の記憶がある分私の方が年上のはずなのに…


うう、もっと頑張らなきゃ


「そうでしたの

ありがとうございました

これからはもっと精進していきますわ」


「いや、無理を言ったのはこちらだから気にしないでくれ

お茶も飲まずに踊らせて悪かった」


「いえ、お気になさらず

喉も乾きましたし、お茶にしましょう」


そう言って再びお茶を侍女に出してもらい、お茶を飲もうとした


「エレン」


ルーに呼ばれ顔を上げる


するとルーは真剣な顔をして顔を近づけ、囁いた



「お茶を飲むな」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ