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5話 王子とのお茶会3

「とりあえず座ろうか」

「はい」


殿下にそう促され温室に設置されているテーブルにつく


タイミングを見計らったように侍女からお茶が出された


さすがだなぁ


そういえば、お父様は殿下が私を気に入って婚約を打診されたと言っていたけど…

殿下とお顔を合わせたのは、私が倒れたお茶会だけって聞いたのよね


いまならお父様たちもいないし話を聴くチャンスかな?


「あの…私達以前どこかでお会いしていますか?」


どこのナンパ野郎よ!

確かに聞こうと思ったけど、もっと違う聞き方があったでしょう!


私は頭を抱えたくなったが、そのようなことはできない


殿下が一瞬、虚を疲れたような顔をしたがすぐに元の表情に戻った


「ああ、婚約のことを聞いたのだね

いや、前回エレオノーラが倒れたときが初めてだ」


初めて…どこに気にいる要素があったのかしら?


殿下にあってすぐに倒れたら普通は嫌ったりするのではないの?


「お父様からは殿下が私を気に入ってくださったと伺っておりますが、私より殿下にふさわしいお方はたくさんいるはずですわ

それなのに私を選んだのは何故ですの?」


「…やっぱり違うか……」


「申し訳ありません、聞き取れなかったのですが…」


殿下はたまにボソッと話すのよね


「いや、俺にはたくさんの婚約候補がいるのは知っているね?」


「ええ、私をはじめとする各公爵家の令嬢や国外の王女様などたくさんの方がおられるのは存じ上げております」


大国の第一王子だ

婚約の打診は多々あるだろう


公爵家令嬢である私にもたくさん来ているのだから


「ああ、その中には同盟関係にある重要な国の王女も含まれているのだが、基本的にうちの王族は政略結婚よりも恋愛結婚を重要視している

まぁ理由は言わなくてもわかるだろう?」

「ええ、魔力の問題ですわね」


そうなのだ、私がこの世界に来て驚いたのはそれだ

普通王族や高位貴族となると政略結婚が主なのだが、この国では恋愛結婚を重要視している


なぜなら、愛のない夫婦で子供を作っても子供の魔力が低かったり、悪い時では全くないのだ


ただ、それでも自分の子供を国母にしたいと考え政略結婚をさせようとする貴族は後を絶たない


「そうだ

だが、他国では政略結婚を重要視する国も多く、国内でも我が子を婚約者にと押してくる貴族は多い

子供を作るまでに愛を育てればいいと言ってくるのだ」


まぁ、確かに結婚の時は愛がなくても子供を作るまでに愛があれば魔力の高い子供が生まれる可能性は高い

魔力が強い王族や高位貴族ならなおさらだ


「現に父上と母上がそうだからな

だからこそ余計に断りづらい

だが、国外の王女を婚約者にして俺が誰かに好意を抱いたらどうなる?

国際問題に発展するだろう」


「それで、我が家に婚約の打診をしたということですのね?」


国外の王女では国際問題に発展しする可能性があったとしても、国内の貴族だったら婚約をなかったことにすればいい


それで私に白羽の矢が立ったということか…


それなら私がヒロインに何もしなければ破滅フラグは回避できる!?

よかったー!!


「そうだ、アルバーン公爵家令嬢であれば国内の反発も抑えられる

もちろん、エレオノーラに好きな男ができたら婚約をなかったことにする」


え?

っていうことは私がルー様以外の人を好きになれば破滅フラグは無くなる!


ヒロインに何もしなくてもはめられたりする可能性があるけど、私に好きな人ができれば婚約は解消され、絶対に破滅しない!


ルー様は雪がすきだっただけど命には変えられない!

私は今はエレオノーラだもの!


「わかりました

承りますわ!」



いやいや来たお茶会だったけど来てよかった!

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