三話 王子とのお茶会1
私が倒れてしまったためできなかったお茶会のやり直しと婚約者の顔合わせをすることに決まり、その日になりました
私は両親とともに馬車に乗り、王宮に向かっています
正直逃げ出したいけどお母様と私つきの侍女たちが頑張って支度をしてくれたのに逃げ出すわけにはいかない
「エレオノーラ、緊張しているのかい?」
「いえ、緊張というよりは不安ですわ
きちんと挨拶できるでしょうか?」
黙ったままのエレオノーラを見て心配そうにお父様が問いかけた
どうやって逃げようか考えていますとはいえないので不安だということにした
まぁ嘘は言ってないよね、確かに今後のことを考えると不安だもの
「いつも練習しているように挨拶をすればいいのよ
エレオノーラならきちんと挨拶できるわ」
「はい、頑張ります」
お母様に励まされ、他愛ない話していると王宮についた
馬車を降り、執事の案内でガーデンに着くと、そこにはまだ王家の方々はいらっしゃらなかった
「間も無く王家の方々がいらっしゃいます
しばらくお待ちください」
そう私たちに伝え、執事が下がってすぐに金髪碧眼の男性が女性と男の子を伴いガーデンにやってきた
私たちはその場に膝をつこうとしたところ、陛下によって止められた
「待たせたな、エドワード
今回は非公式の集まり故、楽にせよ」
「陛下、本日はお招きいただきありがとうございます
こちらが妻と娘のエレオノーラです」
陛下にお父様から紹介があったことからお母様と私はカーテシーを行う
母と陛下は面識があることから私のみ挨拶を行う
「お初にお目にかかります
エドワード・アルバーンが長子エレオノーラアルバーンと申します
以後よろしくお願いいたします」
噛まないか不安だったがなんとか挨拶は成功した
「エドワード、堅苦しいのはなしだ
さすがエドワードの娘だな!
まだ6歳なのにここまでの挨拶ができるとは!
わしの妻アマリリスと息子のルーカスだ
よろしく頼む」
「アマリリス・エンズワーズと申します
よろしくエレオノーラ」
「ルーカス・エンズワーズと申します
よろしく」
陛下からアマリリス王妃とルーカス殿下を紹介していただいた
ルーカス殿下は金髪碧眼の美形でどうやら顔は王妃様に似ているようだ
私がそんなことを考えていると視線を感じた
どうやらルーカス殿下が私を見ているようだ
できれば気づかないふりをしたいけど…そういうわけにはいかないだろうなぁ
「ルーカスそんなにエレオノーラが気に入ったのか?
エドワード、よければ2人で温室にいって親睦を深めてもらったらどうだ?」
「そうですね、エレオノーラこの先に温室があるから2人で行っておいで?
僕たちは大人の話があるから」
「ルーカス、きちんと案内してあげるんだぞ」
そう行って4人はガーデンから出て行った
ちょっ!?
私を置いていかないで!
「行こう」
そう行って殿下は手を差し出した
これ、手を出さないって無理だよね?
うわーーー!
なんでいきなり2人にされるの!?
私はしょうがなく殿下の手に自身の手を重ねた