そもそもの原因
身近にないようであるいじめ。
いじめる側、いじめられる側、傍観する側、様々ある中、いじめられる人を助け出す勇気はなかなかでないもの。
かく言う私も傍観サイドでした。
けれど、ある日あまりにもムカつき、頭に血が上ってしまい、クラスの中心人物に向かって怒鳴ってしまい、、、当然標的は私に変わりました。
何よりもショックだったのは、私の前に標的だった子が、一緒になっていじめてきたことです。
その瞬間に、本当に泣きそうになりました。
私がいじめられてる時には、影で話しかけてくれて、大丈夫?と声をかけてくれる子がいて。
でも、どうしても偽善者にしか見えない自分に腹が立って。
でもやっぱり偽善者だとしか思えなくて。
今回の話は若干自分の体験談を混ぜています。
なので、割とシリアス気味だと思います。
でも、私は恋愛小説を書くのが好きなので、、、笑
いじめられてる主人公を助けてくれるヒーローなんてかっこいいじゃないですか!
ってことで、そんな物語を、書いていけたらいいなと思います。
偽善者。
善良であると偽る行動をする者。
一見いいことをしてるように見えても、それは本心や良心からの行動ではない。
「私、偽善者は嫌いなの。」
そう言う人物は果たしてどれだけいるのだろう。
そして、そう言う本人たちは、偽善者ではないの?
私、森川奏はそんなことを考える。
まぁ、そんなことを考えてる私自身も、偽善者じゃないのかと聞かれたら、何かしら偽善者なのだろうけど。
中学一年、四月。
この時期に風邪をこじらせて休んだのが間違いだった。
入学式の次の日から一週間もいなければ、孤立するのは当然。
孤立してる人間に、好き好んで話しかけるやつなんていない。
「あんた、誰?」
「人に名前聞くなら自分から名乗れば?」
ましてや、こんな人付き合い悪い私みたいなやつじゃ、ね。
クラスの中心人物となってたやつに、登校早々そんな口をきいてしまったのだ。
当然、女子は誰も話しかけてこなくなるはずで。
男子も空気を読んで近づかないようにしてくる。
まぁ、それまでは良かったんだよ。
ただのけ者にされるだけなら。
そのうち教科書や筆記用具がなくなるようになり、机の上に落書きされる始末。
あまりの馬鹿らしさに、相手すらしない私。
それにムカついたのか、だんだんエスカレートしていく。
まぁ、どれも大したものじゃない。
ストレスは溜まるけど。
そんな感じであっという間に夏休み前。
そして、私の人生を大きく変える出来事が起きた。
「武井直樹です。よろしく。」
クラスにやってきた転入生。
何しろ顔がいいから、キャーキャーと女子は騒ぐ。
ぐるりとクラスを眺め回す武井くんの視線がなぜか私で止まる。
その瞬間、驚いた表情を浮かべる武井くん。
クラスの人たちが気付かないわけもなく、お互いの顔を見合わすのが視界に入る。
彼がなぜ私に驚いたのかは知らないけど、、、
視線を私で止めないで欲しかった。
その日から、私へのいじめはさらに強くなった。






