読書感想#3「後悔しない生き方」(堀江貴文)
書籍名:「後悔しない生き方」
著者:堀江貴文
出版社:カリスマの言葉シリーズ セブン&アイ出版
ジャンル:ビジネス書
<あらすじ>
常識に縛られずに自由に生きるための方法を書いた本。
<序章の感想>
才能があるか無いかは実際に色々なことをトライ・アンド・エラーを繰り返して試してみないと誰にも分からない、という部分と、子どもが飽きっぽくて何も長続きしないなら長続きするような本人が好きなことを探すほうが良い(本人が好きではないなら英語学習やスイミングなど辞めさせたほうが良い)という話が面白かったです。
好きなことに打ち込むことは勇気がいるけど、それができる時間があるのにしないのは、自分の思考がどこかで「楽しいこと」ストップをかけているからなのかなと思いました。
それは、学校教育のせいかもしれないし、周囲とか家族とか社会が「楽しいことばかりしているとアリとキリギリスの童話みたいに苦労することになるよ」となにかある度に言ってきたからかもしれないけど、私が思ったのは自分が苦しんでもそこには何の価値も発生しないということで、今つらいことに打ち込んだら、将来的にもつらいことになるのでは、と思いました。
たとえば、仮に自分が簿記が大嫌いだとして、やりたくない簿記の資格を取って、将来的にそういうのを活用する仕事につけたとして、その人生って楽しいのかなと思うと、なんとなくつらそうだなと感じます。
楽しいことに蓋をして生きても、当然、そんなに楽しい人生は待っていないということに気がつけました。
<1章の感想>
準備に時間をかけず、素早く行動するという部分が刺さりました。
私はイラストの練習をするよりもイラストの練習法をネットで探してずっと検索して「イラストが上手くなる方法」みたいなタイトルの動画を延々と観たりしていたのですが、今思うと時間の無駄だったなと思いました。
準備に時間をかけずに始めて、それでさっさと失敗して、そこから軌道修正したり改善するほうが早く成長できるというのは本当にその通りだなと思いました。
今後は、(もちろん生命とか大金とか人生に影響が大きいような事柄はよく考えないといけませんが)なるべく準備に無駄に時間をかけすぎずに、さっさと行動するようにしたいなぁと思いました。
完璧主義というのは先延ばしの一種という言葉をYouTubeの英語の生産性向上に関する動画(※そこ以外の内容覚えてないですが)で聴いたのを思い出しました。
失敗したくないから準備するんだけど、よく考えたら失敗しないと成功も無いわけで、一度も失敗せずに成功できるなんていう甘い話は無いし、どのみち準備に大量の時間をかけても失敗する時はするので、必要最低限の情報を手に入れたら、それ以上の過剰学習みたいな詰め込みをするのは現実逃避なのかなとも思いました。
特に言語学習とか、ブログを書くとか、動画を撮影するとか、運動をするとか、絵の練習をするとか、資格勉強・受験勉強をする……という時には、「ハウトゥー動画」のたぐいをたくさんみて、行動した気分を味わうのではなく、実際に行動しなきゃいけないなぁと感じました。耳が痛くなるようなアドバイスですが、実際に行動するというのはとても大事だなと感じます。
行動なくしては、情報を詰め込んだだけでは人生に変化はないんだな……とも思いました。
また、「あなたのことなんて誰も気にしてはいない。親ですらあなたのことなんて細かいことは気にしていない」というような話は、痛烈でした。世間体を気にしていい学校いい会社へ行けと子どもに言う親に限って、子どもが学校で何を学ぶのか、どのような仕事につくのかに無関心だ、という堀江貴文さんの指摘は、現実を突きつけてくる感じがして、ゾクッとしました。
人と違うことをすると誰かに笑われたり後ろ指をさされるかもしれないけど、何年も笑い続けてくることはないし、後ろ指を指し続ける人もそんなに居ない(誰もあなたに関心なんてない)というのがその通りだなと思いました。
よく考えたら我々一般人の言動のことをそんなに一日中監視する人は居ない訳です。
「あー! アイツ、世間で敷かれたレールを外れて起業とかしようとしてやがるぞ!」とか、「あー! アイツ、自分の好きなことやってる! 皆死んだ目で働いてるか死んだ目で勉強してるのに、アイツ、生き生きした目で生活してやがるぞ! 攻撃してやれ!」みたいなことを言う人はそもそもそんなに居ないし、たぶん考えすぎだったのか……と改めて感じました。
それに悪口を言われても、言われるのは一瞬なので、こちらが何度も牛が反すうするみたいに記憶を思い返さない限りは、痛みは一瞬だけだなと思いました(相手の暴言の程度にもよるけど)。
たぶん起き得ないできごとへの恐怖心が、前に進むのを邪魔してくることがある。つまり自分の最大の敵は自分ということかもしれないと思いました。
<2章の感想>
”不安を感じて悩むのはあなたがまだ暇な証拠だ”というのが、刺さりました。物凄く忙しく自分のやりたいことをしていると、不安は次第に無くなってくる、という話は樺沢紫苑先生も言っていたような気がして、やっぱり成功している人はそういうふうになるのかな……とも感じました。
ワーク・ライフ・バランスの考え方も好きなのですが、堀江さんの考え方も好きです。
これは、人気イラストレーターのさいとうなおき先生が書籍「うまく描くの禁止 - ツラくないイラスト上達法」のなかで仰っていたような気がする「自分のなかに矛盾した考え方をいくつも持つ」みたいな話が当てはまるのかもしれないと思いました。
詳しい話は忘れてしまったのですが、その矛盾した考え方(たとえば、アニメ塗りのデフォルメのシンプルな絵が良いと思う感性と、厚塗りのリアル寄りの細密な絵が良いと思う感性のパーセンテージでオリジナリティが生まれる、みたいな話だった気がする。全然違ってたらすみません、うろ覚えですが、ようするに矛盾した考え方のどちらにも良いと思っても良いんだな、むしろそれが自分の個性になるんだな……と私は感じました)。
これは堀江さんの本には直接は関係ないのですが、自分が思ったこととしては、「AさんのAという意見」「BさんのBという意見」という真っ向から対立するどちらの意見も、両方自分のなかに道具としてしまっておいても良いんだなと改めて思いました。
また、堀江さんは数分の時間でも情報収集や仕事をするそうです。スキマ時間を物凄く上手く活用しているんだな……と思いました。「自分が死ぬまでの時間」ようするに「時間」さえあれば、あなたはやりたいことができる! という話は勇気づけられました。
また、自分の時間を無駄にしてはいけない、どうでもいい他人のために自分の貴重な時間を無駄に使ってはいけないという話もためになりました。
「命はいずれ尽きる」。「タイム・イズ・マネーではなく、タイム・イズ・ライフ」という言葉が重みがあるなと思いました。
<3章の感想>
考えていることをSNSやブログなどに見える形でアウトプットして、高速でインプットとアウトプットを繰り返そうという部分が印象に残りました。書くことがないのはインプットが足りてないからというのも、刺さりました。
また、3つの肩書きを持つ人間になれという部分を読んで思ったのは、確かに一つのことの専門家になってそこで成功するにはものすごい労力がかかるけど(たとえば、テストで90点を95点にするみたいな厳しい労力)、たとえば私の場合、小説家になりたいなという目標があるのですが、「小説家」に「ブロガー」と「言語学習(主に英語)」というのを掛け算したら、たぶん小説家を目指すよりも多くの可能性があるのかもしれないし、独自性のあるものを作れるようになるかも……! と思いました。
また、長期目標を立てるよりも今日の目標を立てるというのは、大事だなと思いました。私は長期目標を立てて挫折するのを繰り返した経験が結構あるので、短期的な「今日の目標」や「今から一時間の目標」を立てることは大事かなと思いました。
<4章の感想>
僕達はどこにでも行ける時代に生まれた、という話が、とても刺さりました。なんだかワクワクしました。いつでも何にでもアクセスできる時代で、できないと足踏みをするのは「自分たちの思考」で、一番の障壁になっているのは考え方の癖なんだな……と思いました。
<5章の感想>
ワーク・ライフ・バランスよりも、指標は「やりたい」か「やりたくない」か、という話が面白かったです。確かにそうだよな……と思いました。
情熱をそそげることをしてみるのが大事なのかなと思いました。
<6章の感想>
迷いが現れたら感情ではなく理性の声を聞こうというのが、本当にその通りだなと思いました。ダイエットや言語学習が続かないのが「面倒くさいから」「今日はちょっとくらいさぼってもいいかな……」という感情の声に耳を傾けるからで、でも、そんな時に理性の声に耳を傾けるようにしなければ、何年先も今と同じような人生を送っているだろうという話が、耳が痛かったです。
あと、さっきの話にもあった、「アウトプットができないのはインプットが足りないから」というのをなんとなく思い返しました。堀江さんの書いた文章の、「ここ、良いなぁ!」と思った部分に同調するしか今の私にはできてないというか、読書感想文のブログとしてもうちょっと読んでて意味のあるような独創性もあるけど読んでて「良いなぁー」と思ってもらえる文章が書けるようになりたいなと思いました……。ウッ……。
<自分が取り入れようと思った部分>
・楽しいと思えることをする。
・準備に時間をかけない。
・時間を大事に使う。時間は一番貴重な資産。
・考えていることをSNSやブログに投稿していく。
・「今」少しは行動をする。
・人生は楽しむためにあると知る。
<最後に>
刺激的な面白い本でした。
「人生は楽しむためにある」というのは、苦痛に耐え忍ぶことを美徳としがちな日本社会において、非常に斬新な考え方に感じました。人生は楽しむためにある。
私もアクティブに、自分の人生を今にフォーカスして楽しんで生きられたら良いなと思いました。