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EP.4:海軍としては陸軍の意見に賛成であります

「ジョン、ここは一体どこなんだよ?」


 なんかとりあえず流れに任せて車に乗ってしばらく走ったと思ったらよくわからない場所に連れてこられた。別に拘束をされているわけではない。ただ…なんかこう…厳かな雰囲気なんだよなぁ。


「さぁ、私もわかりません。でも、『どんな階級のやつでも、どんな役職のやつでもいいから、基地の関係者を見つけたらここに連れてこい』とだけ言われてるんです」


 わからないのかよ…


「にしても中将、どこにいたんですか?そもそも基地はどうなったんですか?私が外出してる間の一瞬で基地は消えるどころか一瞬で針葉樹林に変わるし、隊員は全員行方不明だしで、世界中で報道されてますよ」


「まぁ…色々あってだな…まぁ、ここに連れてきたと言うことはそれなりの人が出てくるわけだろ?その時に話す。とりあえず今はこっちの質問に答えてもらえないか?」


「なんです?」

「なんでお前はあそこにいたんだ?」


 そうだ。そもそもなぜジョンがあそこにいたのかがわからない。


「ああ、国防総省から指示があったんですよ。『もともと基地があった場所を捜索して、基地消滅の原因を探ると同時に行方不明者を捜索しろ』って」


「なるほど。まぁ、急にアメリカ最大の基地が消えたらそうなるか。ん?となるとジョン以外にも捜索していたやつがいるのか?」


「いますよ。総勢500人ぐらいです」


 500人もいたのに数分間一度も誰とも会わなかった俺逆に天才かよ!


「最初に出会ったのが僕でよかったですね」


「それは本当にありがたいんだが…他の捜索者に俺のことは連絡してるのか?」

「あっ…」


 だからこいつはポンコツって呼ばれるんだよ。


「すいません…ちょっと捜索本部の方に連絡を…」

「その必要はない。」


 おっとぉ、誰か入ってきた…と思ったら陸軍長官に海軍長官に空軍長官!しかも国防長官のセット付き!敬礼!


「既に捜索本部に連絡はしている。」


 今発言したのがセルゲイ・キーロフ国防長官。よく共産主義者と勘違いされているらしい。


「声に出てるぞ!失礼だと思わんのかね!これだから陸軍の者は…」


 あっはい…で、今この"陸軍だから"という理由で説教してきた人物がリチャード・ウィリアムズ海軍長官。陸軍が嫌いらしい。


「スティーブくん…あんまり海軍長官を怒らせないでくれる…?」


 そしてこの海軍長官に対して弱腰な人がジェフ・オスター陸軍長官。いつもは弱そうに見える人だけど戦場に行くと性格がガラリと変わるとか。(あくまで噂だが)


「まぁまぁ、海軍長官さんは一旦落ち着きましょう…キーロフさん!そんなに落ち込まないでくださいよ!」


「しょぼーん(´・ω・`)(←国防長官)」


 今こうやって他人に気遣いをできる優しそうな人がロバート・ジョーンズ空軍長官。お金の話になると目が光る…という噂がある。


「お疲れ様です!国防長官に陸軍長官えとせとら...」


「「「「略すな!」」」」


 あっはい…すいません…とかなんやかんやしてたら国防長官が回復してたらしい。俺に話し始めた。


「スティーブ中将、君は一体何があったのだね?我が国最大の基地が消えたと思ったら針葉樹林があるし、隊員達は全員行方不明だしで大変だったんだぞ。我々と、そして世界中の報道陣にも納得させられるような理由を持ってるんだよな?持ってるよね?持っててくれ頼む!」


 国防長官に頼み事されることなんか今後一切ないだろうな…


「まぁ、話せば長くなるんですがね…」


ーーーー


「なるほど、つまり急に寒くなったと思ったら基地ごと別の惑星に転移していて、なんやかんやで1日目が終わったら夢の中に神様擬きのレイ?というやつが出てきた。そこで転移能力を貰ったからこちらに連絡を取ろうとしたところ未知の感染症が流行ってしまっているからついでに我々に救援を求めに来たと…」


 セルゲイさんの飲み込みが早いな。とか言ってたらリチャードさんが喋り出した。


「にわかには信じがたい話ですな…今回に関しては陸軍の自作自演では流石にないと見れるでしょう。ですが異世界に基地ごと飛んだかと思えば夢に神様もどきが出てきたて転移能力を授かったり…やっぱり信じがたい…」


 まぁ、リチャードさんも言うことももっともだが…


「よく考えてみてください、海軍長官。あれだけでかい基地を、衛生写真でも見つからない場所に、一瞬で、誰にも見つからずに移動させることができると思いますか?」


「む り ぽ」

「で す よ ね」


 リチャードさんも理解のある人で助かったな。


「とりあえず防衛長官、今我々には医療が必要なんです。3人でいいので、我々に医療技術者を派遣していただけませんか?」


「いや、それはいくらでもやってくれて構わんよ。ただ、君だけで大丈夫なのかな…と思ってね。君は大丈夫とは言ったが、陸軍の精鋭を数人連れて行ってもいいんだぞ?」


 まぁ…確かにそうだが…


「大丈夫です。うちには頼もしい仲間がいます。なんとかやってみせますよ!」

「まぁ、そこまで言うならいいだろう。とりあえず医療班を派遣する。一緒に転移能力とやらで転移してくれ。」

「了解しました。あ、ジョンも連れていきますので医療班は2人だけでいいですよ。」

「え!?」


 なんだよジョン…あたりめぇだろうが…


「「「「まぁ…ジョン君。頑張ってきてくれたまえ。」」」」


「長官の皆さんまでそんなこと言わないでくださいよ〜…」


ま、そんな感じで交渉は完了した。

登場人物紹介

ジョン・ハント 25歳で独身 階級は曹長 役職は小隊長

部下にはポンコツと呼ばれている。


セルゲイ・キーロフ 52歳で既婚 役職は国防長官

ソビエト連邦のセルゲイ・キーロフと勘違いされるため共産主義者と間違われることが多々ある。


ジェフ・オスター 54歳で既婚 役職は陸軍長官

いつもは弱腰だが戦場に行くと性格が変わると言う噂が。湾岸戦争では1小隊を指揮しイラク軍1大隊を壊滅させたなどの噂が…


リチャード・ウィリアムズ 53歳で既婚 役職は海軍長官

陸軍を毛嫌いしている。それだけのどこにでもいる(?)海軍長官


ロバート・ジョーンズ 51歳で既婚 役職は空軍長官

航空主兵論で有名。陸軍と海軍に借りを作っているため、毎年の予算委員会で発言権が大きいらしい。

あ、下の五段階評価といいねもお願いします!

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