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EP.2:神は存在した…?

「見知らぬ場所だ」

「知らない場所ですね」


 気づいたら知らない場所に来ていた。あたり一面真っ白。例えるなら…無○転生のヒ○ガミゾーン。いやマジでどこだよここ。


「なぁマーカス、さっき俺たち寝たよな?」

「そうですよね」

「確実に寝たな?」

「そうですよ」

「ここどこだよ」

「知りませんよ」


 はい、じゃあ状況を整理しよう。まず俺たちはサラの偵察が終わって明日からの方針を決めた。その後に全隊員を招集して今後の方針を発表した。その後隊員に警備を任せて、サラと解散して、マーカスと缶詰で夕食を取って、風呂入って、歯磨いて、寝たな。それで気づいたらここにいた。


『おーい』

「しだんちょー?」


 うるさいなぁ。今考え事してるんだから静かにできないのか…?


『頼むから話聞いてくれない?』

「師団長、聞こえますか〜?」


「わかったから!聞こえてるよ!さっきからなんだよ!?あとさっきからお前誰だ?知らないやつだな。うちの基地の隊員でもないな」


『あ、気づいた』

「さっきから俺たちに話しかけてましたよ。師団長が全然気が付かないのでね」


 あれ、これ俺が悪い感じ?


『とりあえず話聞いてもらえるってことでいいね?ちなみに拒否権はないよ』

「すまない。話してくれ」

『OK。ではまず自己紹介から。とは言っても僕に名前はない。ただこの宇宙を管理してる存在だよ』

「「は?神様はイエス様だけだが」」


 よし、こいつ殺そう。


『ごめん!君たちに宗教って概念があることを忘れてたよ!それに神様じゃない!でも実際にこの宇宙を管理してるってのは本当なんだ!』


「じゃあなんであなたは宇宙を管理してるって言ったんです?え?」


 マーカス、怖いよ。俺より殺気放ってるよ。俺も引くよ。


『さっき言った通り管理してるだけ。それ以上それ以下でもないんだ。俺みたいなやつは他にもいっぱいいるよ。そうだな…君たちはこの宇宙以外にも宇宙はいくつもあるって話は聞いたことあるかい?』


 なんだっけな…多元宇宙論だったっけか。


「知ってるよ」


『なら話が早い。僕はそのいくつもある宇宙のうちの1つを管理してるだけ。それだけのことだよ。君たちがいうイエス?って神様は僕の存在にも理解できない存在なんだ。つまり俺は神様でもなんでもない。OK?』


 なるほど。こいつは神様じゃないってことはよくわかった。


「わかった。しかしどうやってお前と俺たちは会話してるんだ?夢を経由して的な何かか?」

『そうだね。夢の中で話しかけてるよ』


「そうか、じゃあそれだけのことをするってことは俺たちに用があるってことだな?もしかして異世界転移に関してか?」


『確かにそれもあるけど、もう1つ重要なことを話すよ』

「わかった。話してくれ。」


『いいんだけどさ…君たちこの状況に対応しすぎじゃない?』


 まぁ、これでも中将だからな。


『理由になってないよ』


 ありゃ、また声に出てたか。


――――


 ある程度話はまとまった。よって今から整理する。まず異世界転移に関しての説明だが、やはりというべきか原因はこいつ…話してる途中で決まったが、こいつの存在を「レイ」と呼ぶ。このレイが原因だった。それも計画的なものらしい。理由に関してだが、単純に言うと「この惑星のため」とのこと。


 まずこの惑星は"科学技術力"という観点で見ればまだ未発達な点が多い。しかしその科学技術を上回る☆超exciting☆なものがある。それが"魔法"だ。どうやらこの世界は魔法が使えるなんともファンタスティック⤴︎!な世界らしい。でも俺たちは使えないらしい。チックショー!


「師団長がこんなにネットミームを言うとは珍しい」


 あれ?声に出てたか。まぁいい。

 それでそんな魔法世界に俺たちが連れてこられた理由というのが俗にいう「植民地主義」のせいらしい。どうやら俺たちが転移した場所は一般的にいう植民地らしい。通常の惑星であれば、独立戦争などによって植民地が崩壊し、現代の地球のような状況になるらしい。レイが言うにはこの「植民地の崩壊」が惑星の発展に必要らしい。でも、この惑星では植民地支配されている地域では魔法が使えず、植民地の本国に存在する人種だけが魔法を使えるらしい。地球でいうヨーロッパのことかな。


 するとどうなるかっていうと、本国が魔法で無双しちゃって植民地が永遠に独立できない。つまり惑星が一向に発展しないって状況になってしまうわけだ。これはレイにとっても予想外だったらしい。そこで、科学技術がある程度発達している地球の俺たちに助けを求めたわけだ。


「なぁレイ。お前のやりたいことはよくわかったんだ。だがな…少々乱暴すぎじゃないか?」


『…それは本当にごめん』


――――


「…じゃあ、とりあえず俺たちは植民地をまとめて独立させて、科学技術で圧倒し欧州(仮)をある程度懲らしめたらいいってことだな?」


『物騒な言い方だけどそういうことになるね』


 いや、でも流石に厳しい。絶対に無理。するとマーカスが言いたいことを全部言ってくれた。


「レイさん、流石に厳しいですよ。アメリカ合衆国自体がこの問題に対応するならまだしもね、第一この惑星の地図もないし、人工衛星もない。現代技術は結構人工衛星に頼ってるんですよ。完全に正確な地図を書けたのも人工衛星のおかげと言っても過言ではないんですし、GPSも人工衛星頼りです。おまけに転移したのは我々だけ。電力もガスも水道も食料もいずれ枯渇します。特に水道に関しては貯蔵してある分でなんとか賄えてる状況なのですぐに枯渇します。そんな状況で植民地を解放しろと?無理に決まってるじゃないですか」


 マーカスが全部どころか俺の考えを上回る勢いで言ってくれた。でも宇宙を支配するぐらいのやつだ…それぐらい対応策は…


『…確かに無謀かもね』


 だめだこいつ馬鹿だわ対戦ありがとうございました。


『ああ、でもそれぐらいなら大丈夫だよ』


 え?マジで言ってんの?


「じゃあどうするんですか?」


『では今から、君たちに特殊な能力を授けてしんぜよう』


 …異世界っぽくなってきたあああああ!


――――


 レイから授かった能力はざっとこんな感じ


 1地球とこの惑星を行き来できる能力

 これでとりあえず地球側と連絡を取れとのこと。ただ注意事項がいくつかある。

 1つ目が、転移できるのは最大3人までということ。

 2つ目が、一度転移したらクールタイムとして10分間は転移できないこと。

 3つ目が、物は転移させることができないということ。

 ん?この3つ目は自分の服が脱げてしまうがそれを犠牲にして女性を…

『なんかやましいこと考えてるみたいだけど服とかの身につけてるものは別だからね』

 あっハイ…


 2この惑星の全ての言語を自動的に翻訳して聞いた人の母国語に変える能力

 これに関しては基地の全隊員に付与してくれるらしい。ちなみに喋る言語も聞き手側の言語に変えてくれるらしい。めっちゃ便利


 以上!


 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


『こんな感じかな。OK?』

「「OK!」」


 あれ、でも物を移動させれないんだったら意味なくね?


『あ、今物を移動させれないから意味ないだろって思ったね?』

「ご名答」

『そこに関しては後々カバーできるよ。今これ以上の能力を渡したら変なこと考えそうだからね。』


 失敬な!俺はそんなことを考えるようなやつじゃねぇ!


「師団長…さっき考えてたばかりじゃないですか…」


 あっはい、すいません…


『じゃ、こんなところかな。一応聞いておくけど、やってくれるよね?』

「断ったらどうなるんだ?」

『一生地球に戻れず全員餓死する』


 それって実質拒否権ないんじゃ…まぁいい。


「まぁ、俺たちアメリカは自由と民主主義の国だ。俺たちの国も元々は植民地だったし、異世界であろうと植民地を解放するはアメリカの役目だろう。まぁ、頑張ってみるさ。」


『じゃ、よろしく頼むよ。』

「そういえばなんでサラさんはいなかったんですか?」

『ああ、あの人はテトリスやってて寝てないから呼べなかっただけだよ。』


 あいつ貴重な電力無駄にしやがって!


「師団長…電力は風力発電で補えるのでまだ大丈夫ですよ…」


 まぁそれもそうか。ってか本当に頭にアルミホイル巻こうかな。

 そんなこんなで話し合いも終盤に差し掛かった頃、レイが変なことを言い出した。


『あ、言い忘れてたんだけどさ…僕って寒暖差のせいで風邪引くことがよくあるんだよね』

「え?レイみたいな存在でも風邪引くのか?」

『ま、そうかもね』


 そうかもねって、お前が言い出したんだろうがよ。


『ま、そんな感じなんで、異世界ライフ楽しんでね〜』


 そんなこんなで、俺たちは目覚めることになった。

 この時の2人はまだ知らない。今、基地に危機が迫っていたことを!

登場人物紹介

レイ(仮) 年齢は不明 役職は(一応)この宇宙を管理すること

人生行き当たりばったりだけどなんやかんやで上手くやっている

あ、下の五段階評価といいねもお願いします!

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