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EP.11:例のブツ

【ブライアン村簡易ヘリポート】

「うっひょーい!」

「待ってください陸軍長官!まだ着陸してませんよ!3mはありますって!」

I can fly!(あいきゃんふらああい)

「やめてやめてえええええええええ!」


 空に〜憧れて〜♪…じゃなかった。陸軍長官は飛んだ。ヘリの乱気流もある中飛んだ。空に憧れて飛んだ。


「☆ 着 地 ☆」


 陸軍長官は某国の第一狂ってる団並の身体能力を使い見事な着地をした。それを見ていた者たちは安堵すると共にこう思った。


「「「「「「すげ〜」」」」」」


 ジョン隊員も敬礼を忘れるほど驚く。しかし敬礼するべきなのにはすぐに思い出した。


「お前ら何が『すげ〜』だ!敬礼しろ!」

「「「「「「すいませんっ!敬礼!」」」」」」

「お疲れさま〜」


 そんな風に全員が感嘆している間にヘリは着陸した。一番最初に降りてくるのはもちろんマーカス、血相を変えて陸軍長官の下へ走って行った。


「危ないでしょおおおお!」

「ごめんごめん、はしゃいじゃった!」

「そうですよね、誰でも異世界来たらはしゃぎますよね…ってなるかああああああ!」


 見かねたジョンは呆れ顔でマーカスに指摘する。


「上官、あなたも、はしゃぎ気味ですよね」

「「お黙り!」」

「あ、上官って二人とも当てはまるんだった…ってなぜ私には過剰反応するんですか!」


 そこに後から来た更に呆れ顔のスティーブ中将が到着した。


「陸軍長官、急に来たと思ったら空に憧れて飛んでるじゃないですか。危ないですよ」

「ごめんごめん」


 ジョンはスティーブより更に呆れ顔で指摘する


「上官、あなたもあなたではしゃいでますよね」

「「「お黙り!」」」

「あ、一人増えた…」


 ジョンはやはりポンコツである。

 ひと段落したところでスティーブは陸軍長官に話を聞くことにした。


「で、陸軍長官は何しに来たんですか?」

「私?長官'sの話し合いで行ってきてくれって言われたから来ただけ」

「どうしてだよぉ!(mp.3)」


ーーーー


 その後は村長の家へ行きスティーブ中将が現在の状況を粗方解説した。陸軍長官はある程度理解したようである。


「了解スティーブ君、石油については後で説明しておくよ。でも、最近は再生可能エネルギーとかそういうものを重視する傾向があるからね…アメリカが協力するかなぁ…」

「まぁ…確かに…」


 石油は確かに重要な鉱山資源であるが、近年では地球温暖化などの影響により石油が使われなくなって行く傾向がある。そんな状況でアメリカがわざわざ石油の獲得のためにアメリカが植民地解放を行うのかが最大の問題だった。


「とりあえず、村長さん、この石油を持ち帰って調べてみても良いでしょうか?」


 村長はきょとんとした顔をする。


「あぁ長官、この世界の言語と英語は違いますよ。」

「あ、そうだったね。じゃあ翻訳お願いしていい?」

「えぇ…もちろん…村長さん、この方がこの石油を持って帰って調べてもいいか?と聞いています」

「あぁ、えぇ、是非どうぞ。あと、あなた方が喋ってる言語はなんなんですか?」

「え?アメリカ語ですが…」

「スティーブ君!英語だよ!」

「あ、これは失礼」


 英語をアメリカ語と呼ぶのは、馬鹿だからか愛国心が強いのか、どちらかはわからない。

 と、ここでスティーブにある疑問が浮かぶ。


「そういえば長官、今の会話なんでわかったんですか?私たちこっちの世界の言葉で話してましたよね?」


 陸軍長官は一瞬不意を突かれたような顔をしたが、すぐに答えた。


「な、なんとなくだよ。『American』って単語が聞こえたし…」

「なるほど」

「アブナカッタ…」

「ん?なんかいいました?」

「いいや!なんにも!」


 スティーブは不思議に思いながらも話を続けることにした。


「長官、これである程度説明は完了しましたけど…」

「いや、捕虜の敵兵がいるでしょ?そいつらちょっと見せて」

「え?なんでです?」

「私が直々に尋問するだけだよ」


 突然そう言われ動揺するスティーブ。確かに陸軍長官は軍隊の中でも経験が豊富で、もちろん尋問や拷問も経験があった。

 しかし、陸軍長官という地位の者が敵兵の前、しかもどのような攻撃をしてくるかもわからない魔法を使う者相手など危険極まりないものであった。


「いやぁ…それはちょっと、私が後から怒られますし…」

「バレなきゃ犯罪じゃないよ?」

「犯罪ですよ!」


 スティーブはやはりやめておくべきだと思った。


「陸軍長官、やっぱりそれはちょっとやめておいた方がいいかと…ってあの人どこいったあああああ!?」


 いつのまにか部屋から陸軍長官の姿が消えていた。

 スティーブ中将は気付けなかった自分と長官のステルス性能に驚いた。そんなスティーブの顔を見て察したのか村長がいう。


「あの人なら『捕虜の人と話してきます』って言って出ていきましたよ」

「そんなことわかってる…ってなんで会話できてるんですか!?」

「あ〜…なんかよくわからないですができました」

「わからないですがじゃないですよ!ってか追いかけますね!行ってきまぁす!」


 スティーブ中将は村長の部屋から飛び出した。そのスティーブを見て村長は呼び止める。


「待ちなさい!スティーブ!」

「なんなんですか!あとなんで呼び捨てなんですか!」

「…歯磨いたね?」

「母親かよどうでもいいわああああああああああ!」


ーーーー


【ブライアン村牢獄前】

「師団長!?どうしたんですが血相変えて!」

「おいジョン!陸軍長官が来なかったか!?」

「陸軍長官…あっ…」


 スティーブは嫌な予感がした。その予感は不運にも的中してしまう。


「まさか…入れてないだろうな?」

「…すいません」

「このばかたれがあああああああああ!」


 どう足掻いてもジョンはポンコツである。

 そうして数分ジョンを説教していると陸軍長官が出てきた。スティーブは慌てて駆け寄る。


「何してるんですか!怪我ないですか?大丈夫ですか?」

「大丈夫大丈夫、それに結構いい情報も聞かせてもらえたよ」

「たとえばどんな情報ですか?」

「現状のある程度の国際情勢とある程度の世界地理だね。あとは捕虜たちの国の名前も」


 陸軍長官は経験を活かし敵から巧みに情報を得たようだ。


「本当ですか!?詳しく説明していただけます?」

「いいよ、じゃあ一旦村長の家にもどろうか」


 と、ここでまたまたスティーブに疑問が浮かぶ。


「私たちの尋問ではなかなか口を開かなかったのに、なんで聞けたんですか?」

「あぁ、それは…周りの隊員の顔見たらわかるよ…」


 そう言われ周りンプ隊員を見渡すと、全員顔が真っ青であった。

 ここでスティーブはある噂を思い出した。それと同時に察した。拷問をしたのだと。


「軍法会議にかけられてもおかしくないですよ…」

「てへぺろ!」

「ふざけるんじゃありません!とにかく戻りますよ!」

「内緒にしてね!」

「わかってますよ…」


 こうして二人は村長も家へと戻っていった。

次回は世界情勢の解説です。お楽しみに〜

あ、下の五段階評価といいねもお願いします!

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