3 マジックショー
7歳になった。両親に社交会に連れて行かれる。シルビアにボールベアリングを渡す。
3 マジックショー
7歳から12月中旬から3月中旬の農閑期に両親と共に王都で生活する。ここでもマリエールは引っ張りダコだ。兄や姉、両親が連れていきたがる。マリエールは気安く応じる。マリエールは人とのコミュニケーションには自信がある。今日は王城での社交会だ。大勢の貴族の中で一人だけ少女が混じるのは異常だがコミュニケーションは不思議と成り立つ。愛らしい少女が自分の事を知ってくれているというのは嬉しい事だ。何人挨拶するとシルビアの姿が見えた。侯爵に挨拶するとシルビアに向かった。シルビアも嬉しそうだ。
「台車作ろうと思ったけど車が良く回らないのよね。上手くいくと思ったけど振動が大きすぎて荷物が運べないわ。」
両親達は私達は置いて何処かに行った。マリエールは自慢気にアイテムボックスから何かを取り出した。
「じゃん、これこそが魔法の部品ボールベアリング。中を固定して外が回るでしょう。だから車軸をベアリングの中に固定して回転部をベアリングの外に固定すればスムーズに回転する筈よ。」
マリエールはボールベアリングが数十個入った袋をシルビアに渡した。シルビアはどうやって作ったか尋ねた。
「イメージした物を作りたいと願えばできるの。」
それって創生魔法じゃないか。人のいいマリエールが利用される事が心配だ。シルビアはマリエールこの魔法の事は口外しない様に念押しした。
10歳になった。春から学院入学だ。何事にしてもそうだが人生をやり直している気がする。これはマリエールの人生なんだ。人の役に立ちたいという思いはマリエールの思いなんだろう。
両親達が領地に帰った。兄、姉含め10数名が残った。兄、姉は登校中だ。ルドルフから社交会の招待だ。7歳の時から時々招待が来るが、こんな年度も押し迫った時何の社交会だろうと思って開封した。
「マジックショーと手品の発表会」
この世界では魔法を用いたのがマジックショーで用いないのが手品だが含めてマジックショーと呼ぶ時もある。日時と場所が指定してある出欠配達したものに伝える事だそうだ。もちろん出席と伝えた。マリエールは魔法を用いたマジックショーが出来ない。マジックショーのやり方の書いてある本も見たことがない。マリエールはマジックショーを覚えてみんなに見せたい。それがマリエールの夢だ。
当日、マリエールが到着するとみんな揃っていた。王子が、
「じぁ、みんな始めぞ。」
まず南京玉簾だ。良く出来た芸だ。続けてトランプマジック、次が人形の行進と踊り。最後は王子の幻影だ。氷の張った湖に白鳥が舞い降りる。白鳥達は踊り始める。白鳥達の姿が少女達に変わる。東の空が白み掛かった頃少女達は姿を消す。マリエールは精一杯拍手した。マリエールはリクエストされたので箱から花を取り出す手品をした。
マリエールはこの社交会に入ることなった。マリエールがどうしてもマジックショーを覚えたいというのでマジックショーの本を貸してくれた。
間も無く学院入学だ。
王子の社交会に呼ばれる。マジックショーの発表会だ。マリエールはどうしてもマジックショーがやりたい。