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『速記者殺し』

作者: 成城速記部

 速記者を殺した男が、親族に追われました。親族は振り切りましたが、警察に追われる身となりました。大井川まで逃げましたが、越すに越されないので、川辺にたたずんで考え込んでいますと、オオカミがこちらをじっと見ているのに気がつきました。昼間のうちは襲ってこないかもしれませんが、夜になって寝込みを襲われてはかないません。速記者を殺した男は、木に登って、オオカミの襲撃に備えようとしました。ところが、木の上では、マムシが枝に巻きついて、獲物を待ち構えていました。速記者を殺した男は、恐ろしくなって、大井川に飛び込みましたが、すぐさまワニに食べられてしまいました。



教訓:海外の話を本朝に置きかえると、どうしても無理が出る。


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