36話 『会合』
【変更点】隊長格→幹部に変更
僕たちは目的地に向かう道中、大勢の悪魔達に見られていたけれど、レイティア副官がいたからなのか、特に何かされることはなかった。
...でも、その中にはあまり良くない目つきをしていた悪魔もいたから、今度から此処に来るときは絶対に、レイティア副官を連れてこようと思うのであった。
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それから暫くして、僕たちはギャルド将軍の待っている仮設テントにたどり着いた。
「こちらで少々お待ち下さい」
「あ、はい」
レイティア副官が一度僕たちに頭を下げて、中へと入っていく。
「じゃあ、ちょっと待ってよっか」
「キュイ」
僕とキュゴは彼女を待っている間、未だ爆睡中のラミーで遊ぶことにした。
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それから数分後、ようやくレイティア副官が帰ってきた。
どうやら中の準備も終わったようだ。
「大変暫くお待たせしました。どうぞお入りください」
彼女の許可が降りたことなので僕たちは中へと入っていく。
仮設テントの中に入ると、正面には巨大な円卓が設けられていた。そして中央最奥にはギャルド将軍が座っており、そこから左右に幹部と思われる悪魔達が座っている。
「よくぞ来てくれた人間の子よ。感謝する」
ギャルド将軍は僕にそう声を掛けてきた。
相変わらず怖い顔をしているなぁ…。
キュゴとレイティア副官がいなかったら絶対に会いたくない人物No. 1だ。
僕への挨拶を簡単に、その視線はキュゴへと移る。
「『フェンリル様』もわざわざここまでご足労頂き、誠にありがとうございます。」
その発言と共に、この場にいる悪魔達全員が首を垂れた。
相変わらずキュゴに対しては、崇拝じみた行動をする悪魔達だ。
…というかここの悪魔達は、今もなおキュゴの背中の上で寝ているラミーのことが気にならないのかな? …僕は気になるぞ。
「それでは、挨拶も程々に本題に移ろうと思うのだが…その前に一ついいか?」
「は、はい?何でしょうか?」
ギャルド将軍が急に真剣な顔つきになる。
「実はフェンリル様に折り入ってお願いしたいことがあるのだ」
ギャルド将軍がそう願い出て、キュゴへと向き直る。しかし当の本人であるキュゴは未だ何の反応も見せないから、ギャルド将軍が少し困っている。
...このままだと可哀想だし一応聞いてみよう。
「えぇと、その願いとは何でしょうか?」
「今一度、我らにフェンリル様の御加護を与えて頂きたいのだ」
…加護? 前に文献で読んだことがあるぞ。なんでも、高位存在である者が、自分の気に入った者に自身の力の一部を貸して、その者を守り助けるだとか。
そういえば、キュゴ自身も誰かから加護を貰ってたな。...なんだっけ?『巨人族の寵愛』だっけ? ...僕も欲しいなぁ。
そんなに事を思いながら、キュゴを眺めていたけど当のキュゴは無反応だ。このままだと空気が重くなるので話を進めることにしよう。
「えぇっと、難しい事はよくわからないんですけど、"今一度"ってことは、以前にもキュゴから加護を貰っていたんですか?」
一度貰って、まだまだ力が欲しいとかそんな話なのだろうか? だったら、僕も欲しいので後でキュゴにお願いしようと思う。
「...そうだな。少し長い話になるのだが、我ら悪魔族は元々、其方に居られるフェンリル様から御加護を頂いていたのだ。...しかしそれは昔の話で、我らの種族名が変わったその時から加護も失ったのだ」
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