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馬車馬のように働く魔物たち  作者: 蘆田
第2章 【姿無き魔獣】
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13話 『契約』と『呪い』

世の中には『調教師』と呼ばれるジョブが存在する。

調教師の主な役割は、魔物を『テイム』し、使役をすることだが、あくまでテイムがし易い環境を整えたり、成功率を上げるスキルが豊富なだけであり、調教師の専売特許ということではない。


魔物自身が『服従』することで『テイム』は成り立つ。

しかし、元々大抵の魔物は知能が低く、碌にコミュニケーションが取れないため、あまり例がないと言われている。


「ねぇ、キュゴ、本当にいいのかい?」

本来魔物を連れて人里に行くと、危険と判断されて殺されてしまう。

しかしながら、魔物がテイム状態になっていれば安全だと認識されて、一緒に暮らすことも可能だ。


だけど、魔物のテイム状態とは、絶対服従を意味する。

つまり、何が何でも主人に対する敵対行動がとれないのだ。


それは強制的に縛る『呪い』とは異なり、相互の合意から成る『契約』ではあるが、結果は同じだ。

つまり、再びキュゴを縛ることになるのだ。


「折角自由になったのに、また縛られちゃうんだよ?」

「キュイッ!」

問題ないというような強い返事が返ってきた。


「まぁ、僕も一緒にいれて嬉しいから気にしないでいっか!」

「キュイッ!」


「じゃあさ、契約の期間とか約束事とか決めよっか」

「キュイ?」


『契約』には、見返りや期間を定める必要がある。

しかし、それは一般的ではない。

冒険者の多くは魔物の知能の低さを利用し、わざと契約内容を伝えず契約をする。

そのために魔物に対する『呪い』と『契約』は同一視されるのだ。



一方ニヒトは、全て文献からでしか学んでいないため、律儀に契約内容を取り決めたのであった。

666文字になってしまった。

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