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第5章  翔市が刺された

第5章  翔市が刺された


「パパ・・・・!」

「パパぁ・・・・・死んじゃイャ!」


紗枝は、ICU(集中治療室)のガラス越しに叫んでる。

翔市はあの後、救急隊によって、近くのS大学病院に搬送された。

 相当にヤバイ状態だ。

出血量も相当あり、輸血はもうすでに4パック

 救急車内で一時心配停止状態になったが、救急救命士より何とか蘇生が・・

とにかく瀕死の状態である。


「あなた、お名前は?」

 「上地うえち紗枝!・・・です!」

もう完全に出るだけの涙を流し、涙が涸れつくした瞳が必死で訴える。

思わず看護師も、つられてもらい無き。

きっとこの看護師にも小さな子供が、妻帯者がいるのだろう・・・


傍には、その雰囲気に入れないでいる、私服の警察官が、

言葉を発せずに突っ立っている。

 看護師は目を潤ませて少女の答えに、答えた。

「そう・・・・ありがとう・・ね!」

 「うん、紗枝・・・・もう泣かないよ!」

そう言いながら、必死で大きな澄んだ瞳から涙をこらえている。


「それじゃ・・・・、紗枝ちゃん、お話聞かせてくれる?」

看護師は勤務である事を自覚して、目頭を押さえながら、

紗枝と同じ目線で問いかける。

そう・・・看護師はしゃがみ込んで、紗枝にせいいっぱいの笑顔で、

質問する。

それに習うように、私服警察官もしゃがみこみ紗枝と目線を並べる。

そして、ゆっくりと言葉を発する。

普段相手にした事のない相手で、相当参っている様子だ。

 

出来るだけ優しい言葉で・・・・

「紗枝ちゃんとお父さんは、何処から来たの?」

勿論、翔市の所持品はすべて調べてあり、住所・氏名・年齢等は、

情報としてつかんでいるが、はっきりと何処から来たのか知りたかった。


もちろん、ディズニーランドの入場券、宿泊の予約情報も、だ。

「おうち! 新幹線で! 秋田から!」

と的確な言葉で気丈に話している。

 そして、ピンクのリュック・・・・今まで背負っていた物を、

看護師さんにおろしてもらった物をぎゅっと握り締めている。

相当大切な物が中に・・・・彼女にとって!

 それを、さっきから気になっていた刑事が聞きたい、見せてもらいたい・・・・

のを、必死でこらえていた・・・それだ!

そのチャンスがやっとやって来たという様に、

「紗枝ちゃん、その中見せてもらえるかな?」

「うん・・!! どうして?」

 「紗枝ちゃんが大切な物だよね! とっても!」

ここはベテラン看護師が、すかさず変わりに聞いている。

「そうだよ! 紗枝のすっごぉく、大切な物!」

 「そうなんだ! それで・・・どんな物が入っているか聞いてもいい?」

「うん、いいよ!」

さすがだ、この辺は刑事には無理だろう・・・・・

 「それで・・・・・見せてもらえる?」

「えっ・・・・・!」

おっとここは・・・・・

 「パパを傷つけた人、やっつけるのに・・・必要なんだけど、紗枝ちゃん!!」

「わかった、じゃぁ・・・いいよ!」

ふう・・・何とか・・・・

刑事と看護師目線を上で合わせて一安心・・・と言った所だ。


了解を得て見せてもらう事に・・・・


その中身は、お菓子など、そしてミニPCが1台あった。

実は、翔市と紗枝、ノートパソコンもって行くか、行かないで相当もめた。

紗枝にとって今1番か2番目に大切な物だ、

そう・・・それはママなのだから・・・・紗枝にとって

翔市、結局紗枝の意見を聞くことに・・・・だがそのために相当苦労した。

ミニPCに、今までの操作仕組みを、詰め込まなければならないからだ。

しかし今のミニPCわずか1kg程度にハード160G、ウィンドウズXPが、

挿入された優れものが世に出回っている事はすでに承知だ。

 何とか手に入れそれに詰め込んで、紗枝が持ち運んでも大丈夫な様に、

セットしたのだ。

 そのミニPCはネット、動画、等ほとんどノートPCもしくは、

デスクトップPCに引けをとらない優れものだ。

 まあ、今そこにあるミニPCを自由に操れるのは、おそらく紗枝ぐらいだろう。

とにかく、紗枝5歳ぐらいからママに教わり、下手な大人以上に操れる。


案の定、そのミニPCを見てもこれがパソコンである事を理解していない、

刑事と看護師たち・・・・まあゲーム機ぐらいと思っていたのだろう。


「紗枝ちゃん・・・・それ・・・ゲーム?」

その言葉に紗枝唖然とした顔で・・・・

「おじさんたち知らないの?」

 「・・・・・!!」

「これ・・・ミニPCよ! そうパソコンなの!」

 「えっ・・・パソコン?」

「そうよ、ネットも出来るの・・・だからママと・・・」

 「えっ・・・ママと・・・なぁに?」


See you later     Nozomi Asami



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