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第35章  犯人側からのメール

第35章  犯人側からのメール


「紗枝ちゃんは・・・!?」

 「さっき、メールが来た!」

「えっ・・何処に!?」

 「警視庁ホームページに!・・・・だ!」

「それって・・・・随分大胆な・・・・・」

 「そうだ、全てのトラップ潜り抜けて・・・な!!」

「ほう・・うち(警視庁)もコケにされましたね!」

 「まあ発信先は今解明出来たが・・・・」

「それは・・・・ネットカフェとか??」

 「ああ! そうだ!!」

「当然そこの聞き込みは・・・・ですよね!」

 「ああ何も出ない・・・・今の所は!」

 もう何も期待できないだろう事は横溝(お宅)、そして貴瑛には想像がつく。


この会話、先程到着した桜井貴瑛、それを迎えに行った少し前に日本に帰国したお宅、

それに、桜井宗太郎、警視庁の斉藤学、大友厳一、そして新たに誘拐等を主に扱う部署から刑事が2名 川村、佐藤 の面々だ。

 場所は、都内の桜井の所有するビル内の事務所だ。

主に話しているのは、帰国組み2人と大友部長刑事、宗太郎だ。


「で、メールの内容は?」

 「ああ、簡単だ・・・・・それだ!」


『紗枝ちゃんは預かった! ディズニーランドでね!』

『追いかけても、ダメでしょう・・・メールの発信元を・・・』

『後の、連絡は紗枝ちゃんのママ役の貴瑛さんのメールで・・・だ!』


「うん、これって・・・・全て私たちの行動・・・・」

 「ああ、お見通しの様だ! 全て!!」

「それだけ自身があるんだな、ネットやコンピユータに!!」

 「そうだろうな!」

「前代未聞でしょう! 警視庁に誘拐犯からのメールって!」

 「そうだ、私の知る限り・・・・・」

「そう、愉快犯以外でね!」

 「その・・・それ・・・愉快犯の可能性は・・・・・?」

これは、斉藤刑事の発言だ!

詳しい連中は全て一斉に斉藤を睨みつける!

「そうですよね・・・・自分コンピユータ、ダメなんで!!」

 それだけじゃ・・・ねーだろ・・・と思うのも殆どだ!


傍らく沈黙が続き、進展の見られそうも無い状況を察して、横溝は

「それじゃ・・・我々は貴瑛さんの家に・・・・」

 「おい!!・・・それ!」

「えっ・・・!?」

二人の驚きの声は宗太郎と、刑事たちだ。

貴瑛も少し驚いたが、他の連中たちとは驚きと言うか、心というか、

気持ちにすこし変な感情が・・・

そう、簡単にお宅が我々と言った一言に、対してだ!


「まあ、そうだな、良いだろう!」

そう答えたのは、警視庁のトップクラスの人物だ。

横溝の事情も、桜井貴瑛の素性、そして宗太郎をよく知る人物だから・・・

 しかし、貴瑛の父宗太郎にはその前に目配せをして、

アイコンタクトで、暗黙の了承を取っていた。

オジン二人の目配せ(アイコンタクト)は、貴瑛の目からかなり、

不似合いを感じていた。

 しかし、お宅、横溝はそんな事に一切関係のない事を態度がそうさせている。

彼の持って生まれた天性なのか、それとも・・・・・


「おい、全て!・・・逐一報告忘れるな!」

「はい・・・勿論です!」

「で・・・どの程度まで・・・・」

お宅、少し笑いながら上司に話しかける!

 「それは・・・・事件に関する全てだ!」

少し不安と言うか、別な意味でもぞもぞする宗太郎、言葉に出ないが、

体と言うか仕草が代わりに出ている。

「もしかして・・・お父さん私たちの事心配?」

 「いや・・・・それは・・・!」

「お父さん・・・・ご心配なく、指一本触れませんから!!」

 「おい・・その・・お父さん・・・て!!」


その言葉は、あの若い二人には聞こえていないだろう。

先程から、お宅は車のキーを何度となくポケットから出したり入れたり・・・・、

 この場を一刻も早く抜け出して、情報を早く得たいと思っていた。

エレベーターを、降りて駐車場に向かう所で、お宅は携帯を取り出し、

「あっ、すいません!横溝です!」

「あのメールの前後1分間のデータ、USBで、落して送って気下さい!」

「あの・・・USBで、ですよ!・・・お願いします!」

 「ああ、了解した! 専門屋に任す!」

「急ぎましょう!」

 「そうですね!」

「でも、奴ら相当大胆ですよね!」

 「それって・・・警察のCPに対するプロが・・・犯罪者より、劣るって・・」

「はい、充分承知しております!」

 「まぁ・・・・お堅い連中はPC、ネット未だに性格には・・・」

「それ・・・言わないで、・・・・下さい! すいません!」

 「まぁ・・・貴方はまだ入署して・・」

「はい、3年です!」

 「それじゃー・・・ね!」

「慰めてくれるんですか・・・嬉しいような・・辛いような!?」

 「あら・・・どうして?」

「・・・・・!!・・・・」


「あそこですよね!」

 「さすか、貴方の記憶力・・・・・・」

「それって・・・馬鹿にしてません?」

 「そんな事ないでしょ!」


横溝、今回はナビをセットしていなかったからだ!

その様子、貴瑛はじっと見ていた。

 そして、道順も・・・・・

「後は、貴方の出番ですか・・・ね!」

「中に入るまでは・・・!」

 「うん、ちょっと・・・私は部屋に入るまででいいの?」

「いえいえ、それは言葉の“あや”ですよ!」

 「何か・・・騙された感じ、よ!」


どうも、この二人の会話、恋人同士か新婚さんの様だ、

マンションの駐車場から部屋に入るまでの行動、会話を聞いていると・・・・


 事件、それも凶悪な誘拐事件が起きているのだぞ!


お二人さん!!


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