電気ねずみ
いつか、きっと
明日は晴れるよ
もうすぐ幸せになれる
誰かが助けてくれる
辛いのは今だけ
さぁ、神に祈ろう
地獄が終わったら
君に会いに行こう
「まだまだ、電気流せ」
ピカピカピカ
チュウチュウチュウ
嫌なこと、苦手なこと
死にたくなったこと
死にたくて堪らないこと
生きるのが死ぬほど嫌で
そんな叫びも無視されて
電気を流され続けている
ああ
延々と終わらない…
ゴメン
ごめんなさい
謝った
謝った
謝った
土下座した
お金ならあげる
ねぇ、なんで?
なんでこんなことされなきゃいけないの?
止めてよ
嫌だよ
死んじゃうよ
もう無理だ
あ嗚呼あああゝアアア
ころしてころしてころして
はやく!
あはああはあなまあはあああはまあああ
アァ、オカアサン…
…
…
…
…ぴ
「完成だ」
「成功だ」
あ
無だ
何も感じない
誰が死んでも
誰が自殺しても
性的虐待されても
戦争が起こっても
貧困、差別、国境線
地雷、災害、テロ
汚染、伐採、生け贄
何を言われても
何をされても
痛くないよ
辛くないよ
不幸じゃないよ
愛されたくないよ
誰よりも強いココロを手にした
打たれても怯えない身体を手にした
びりびりびり
「君って何でも出来て凄いね」
「君みたいに強くなりたい」
「いつも頑張って偉いね」
「頼りにしてるよ」
「休まないでね」
「楽しく生きようね」
ビリビリビリ…
「星空マウス」という本があります。学生時代だった頃、何度も何度も繰り返し読んだことを今でも時々思い出します。最後まで読んでしまった時の、言葉に出来ない感情が、胸の奥でゴゴゴゴ、と渦巻いています…