悪魔の覚醒
本日18時に更新時刻を変更させていただきました第5話ですが、序盤だけ公開となります。
追記:更新いたしました。
「あなたはどこまで知っているの...!?」
『フフフ。あなたの魔力が無限っていうことは確かですね。』
ん?この悪魔、レベルも無限だってこと、もしかして気づいていない?
「...どうやって知ったの?」
「あなたの魔力の色ですよ。所々に、黄色の魔力が見えます。これは、魔力が無限ということの証拠ですよ。フフフフッ!」
...やっぱり。この悪魔、レベルも無限っていうことは知らないみたい。
そういえば、なんでみんなさっきから全く喋っていないんだろう...ん?え?え?
「どうしてみんな動かないの...!?」
『フフフフフフ!やっと気づきましたね!私が時間を止めていることに!』
時間を止めている!?なんの目的で...?
「どうして、時間を止めたの...?」
『...フフフ。そんなこと簡単ですよ。お誘いしようかと思いまして』
「お誘い?」
お誘いってなに?どういうこと?絶対悪いお誘いの気がする...
『フフフ。どうでしょうか、私たちの仲間になりませんか?』
「...はい?」
何を言っているんだろう、この悪魔は...冗談だよね?
「冗談ですよね?」
『いえいえ、この状況で冗談など言えるはずがありません。どうですか?よろしいですよね?』
...は?この悪魔、本気で言ってたの?馬鹿じゃないの?
「嫌です。あなたの仲間になんかなりません。」
『...死ね』
そう悪魔が呟いたかと思うと、突然黒い槍が飛んできた。
その槍は、真っすぐ私に向かって直進してくる。
私は、防御もせずに、死を覚悟して目を閉じた。
『危ないっ!』
その声と共に、大きな衝撃音が響いた。
「...部下さん?」
そこには、光る壁を作った部下さんがいた。
黒い槍は、すでになくなっていた。
『諦めちゃ駄目ですよ!...あなたの魔法適性を言ってください!』
「あっ、雷属性だけです!」
『...アラン!アトリビュートチェリーをそこの人に!』
『...これを食べて下さい!』
「わかりました!」
アトリビュートチェリーは、スキルチェリーと同じ見た目だった。味も同じである。
「食べ終わりました!」
『マイケルさん、食べさせました!』
そんなことをしているうちにも、悪魔は攻撃をし続けている。
『よーし、無詠唱のスキルは持っているか?』
「えっと...あっ、持っています!」
『よし、じゃあ、手を前に突き出して、頭の中で「光壁」と念じてみて。』
よし、光壁、光壁、光壁...うぉわあ!?
突然、目の前に部屋を半分に分ける大きな光の壁ができた。魔法が成功したのである。
『っ!?大きすぎるぞ!?まあいい、魔力が持つまで続けて下さい!』
「はい!」
魔力無限とは言わなくてもいいよね!あはは!
『僕とリンも頑張るね!リンは無理しなくてもいいからね!』
『限界まで頑張ります!』
光壁があるとはいえ、悪魔の攻撃はいくつか壁を破り、部下さんたちに直撃している。
私から遠いところほどその傾向があるようだ。
「イチゴ!リンさんをあの森まで転送させて、負傷者もどんどん送り込んで!リンさんは、負傷者の治療にあたって!」
『OK!』
『わかりました!』
それから10分、悪魔の攻撃は未だに続いている。すでに部下さんたちはいなく、イチゴしか残っていなかった。
そうだ。もう、あれを使うしかない!
「...イチゴ!リンさんを手伝ってあげて!」
『え、でもそれだとトミが...』
「私は大丈夫だから!行っていいよ!」
『...わかった!頑張ってね!』
そう言って、イチゴは転移していき、ダンジョンの最下層には、私と悪魔しかいなくなった。
「よし、早速やるぞ!天雷っ!」
そう唱えるのと同時に、悪魔に大きな雷が落ちた。あれ?今回は眩しくないな。
『...HPを半分にまで減らしたなああああ!?』
さすがに、悪魔だから一発で倒せるとはいかなかったようだ。
もう1発落とせば、私の勝ちだ。
「天雷っ!!」
よし、私の勝ち...あれ?
『あ...あ...HP1?嘘だ...嘘だあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛』
どうやら、悪魔はHP1で、ギリギリ生き残ってしまったようだ。
よし、もう1発落としてやろう。
「天ら......え?」
そこには、さっきまでの悪魔ではなく、真っ黒な馬鹿でかいドラゴンがいた。
そう。悪魔は、覚醒してしまったのだ。
残りの部分は、本日18時に公開いたします。
追記:公開いたしました。