いきなりドラゴン討伐!?
「...え?」
顔も普通、学力も普通、運動神経も普通、何もかもが普通な23歳のOLは、真っ昼間の森の中で、立った状態で目を覚ました。
「ここはどこ?」
ちょっと待って。私はどうしてこんなところにいるの?こんな森に来る仕事なんてなかったはず...
記憶喪失とかしていないよね?えっと、私の名前は...加藤瞳。年齢は...23歳。職業は...OL。
うん、大丈夫だね。記憶喪失ではないみたい。
そんなことを考えていた私は、ふと数m先に落ちているものに気が付いた。
「...手紙?」
落ちていた紙を拾ってみると、そこには日本語でこう書かれていた。
’’瞳さん、転生おめでとうございます。異世界へようこそ’’
え?異世界?ここって異世界なの?転生ってことは私死んだの?23歳で死んだの?嘘だよね?
...いや、こんな森の中で、一人で立った状態で目を覚ますくらいだから、ここは異世界なんだろうね。
でもさ、普通は転生する前に神様に会ったりするんじゃないのぉぉぉっ!?
歩こうとしたら、石に躓いて盛大に転んでしまった。最悪である。擦りむいたし。あ、血が出てきた。
「って、あれ?ちょっと待って。あーれれ?どこいった?ん?ん?まさかの?マジで?嘘でしょ?」
正直に言います。手紙なくした。だけど、別に大丈夫だよね!!
...そういえばさ、異世界ってことは、魔法使えるんだよね...?
回復魔法とか使えるのかな?ちょっとこの擦り傷に試してみよう。
「ヒール」
私がそう唱えた瞬間、擦り傷の周りを暖かい光が包んだ。
そして光が消えると、なんと、さっきまであった擦り傷が綺麗に治っていた。
「おおっ!魔法使えた!やったー!って、うわっ!」
突然、私の目の前に赤い生き物が降り立ったのだ。その生き物は、ドラゴン。上級冒険者しか倒せないと言われているあのドラゴンだ。
「あ...詰んだかも」
いや、待てよ。まだあきらめてはいけない、私!何か魔法を唱えるんだ!
...あ、雷魔法の天雷とか?使えるかわからないし、魔力が足りるかわからないけど。
そんなことを考えているうちに、ドラゴンが今にも炎を吐き出そうな状態になっていた。
「うわあっ、天雷っ!」
咄嗟に思い浮かんだ魔法の名前を叫ぶと、ドラゴンが1秒もしないうちに紫色の霧に包まれた。
それから3秒後、突然大きな雷がドラゴンに放たれた。
こんなに近くにいたら、音とか鼓膜を余裕で破るほど大きいはずなのに、あまり大きく感じなかった。不思議だな。
でも、さすがに光は眩しかったので、咄嗟に手で目を覆った。
10秒ほどして、手を目から外すと、そこには丸焦げになったドラゴンが転がっていた。
...って、私、天雷使えたよね!?確か、あれって上級魔法だよね!?
しかも、一発でドラゴン倒せたよ!?やったあ!
すると突然、目の前に半透明のウィンドウが開いた。
どうやら、そこにはステータス値やスキルなどが載っているようだ。
それを読もうとしたら、突然ファンファーレの音とともに、ステータスやスキルが変わった。
「うわっ!?ヤバいよこれ!?」
【名前】加藤瞳
【年齢】23歳
【職業】なし
【種族】人族
【レベル】∞
【称号】☆超新星・☆ドラゴン倒し・☆無限を持つ女
【体力】4256
【魔力】∞
【MP】87965543
【攻撃力】254858
【防御力】275256
【俊敏力】191452
【魔法適性】光魔法
【スキル】無詠唱<S>・魔力制御<S>・魔力感知<S>・料理<B>・執筆<C>・
☆鑑定<S>・☆隠蔽<S>・☆殺意感知<S>・☆身体強化<S>・☆言語理解<S>・
☆神剣技<S>・☆二刀流<S>☆盾技<S>☆投擲術<S>・☆棒術<S>・☆棍棒術<S>・
☆捕縄術<S>・☆騎馬術<S>☆戦斧術<S>・☆格闘術<S>・☆ベッド生成術<S>
...ちょっと待って。何が起こった?
∞って何?魔力∞って何?レベル∞って何!?嘘ですよね!?
それと攻撃力・防御力・俊敏力・MPとかもいろいろとおかしいですよね!?
スキルも凄いですよね!?神剣技って何!?それとなんでほとんどSランクなの!?
それとさりげなく最後にベット生成術があるんだけどなにこれ!?
...うん、ちょっとベッド生成して寝よう。
「ベッド生成」「ボボッ」
なんかめっちゃ豪華なベッドができたけど、別に大丈夫だよね。
...おやすみ。