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神外と魔王への説明2

 今までもそうでしたが、不定期に投稿するかもしれません。

 「手はあるとは本当なのか!?」


 さっきの泣きそうな顔はどこかに飛んでいったのか、今度は身を乗り出して聞いてきた。


 って、顔! 顔近いから!!


 「お、おいおい、落ち着けよ。今から説明するから!」


 「む?…………す、すまないっ!つ、つい、我を忘れてしまったのだ………」


 

 恥ずかしかったのだろう、顔を赤くして引き下がった。


 「いや、お前の気持ちも分からないわけでもない。そうなって当たり前だよ。

 

 さて、まず最初に言っておくが、俺は魔王フェリアースを倒すために異世界から呼ばれた勇者だ」


 少し身を強張らせたが、信用しているのか、敵わないと諦めているのか、話を最後まで聞こうとしている。


 「一応、俺以外にもいるんだが、そいつらは事情を知らない。

 俺が提案するのは、真実を言うことだ」


 「それは無駄なのではなかったのか?」


 フェリアースは少し目を細めて睨んでくる。


 「そりゃあ、魔族であるお前や、そこら辺にいる人族が言っても狂ったやつにしか思えないだろうが、俺は勇者だ。国王ともそれなりに親しい仲だし、話のわかる人だ。

 厄介なのは、ほぼ俺と敵対していると言っていいやつらだ。発言力も俺よりあるし、間違いなく敵に回るだろう」


 目の前の問題が消えて、安心したらしい。大きなため息をつき、力が抜けてしゃがみこんだ。


 「まだ解決していないぞ?」


 「それでも、夢が叶いそうなのだ。脱力するのには足る理由だ。

 それに、敵対勢力の対策は考えているのだろう?」


 「もちろんだ」


 しっかりと天樹達にとっても、クラスメイトにとっても、第四班のみんなにとっても、とびきりのサプライズを用意した。

 どんな反応をするのかが凄く楽しみだ。


 


















 「朝になったら、この島から出るか?」


 実は、フェリアースが気を失っているときに気配魔法で周りを調べた。

 自分がどこにいるのか知りたいというのもあったが、危険がないか、というのも知っておきたかった。


 その結果分かったことは、ここは海に囲まれていて小さな無人島ということ。

 そして、新しい危険は今の所ない、ということが分かった。



 「もしかしたら、お前の封印が解けたことに気付いた敵が追手を差し向けるかもしれないからな」


 「うむ、私も同意する。今の私では足手纏いにしかならん。そのような状態ではあやつら【新魔王】どもにも勝てないかもしれぬしな」


 「ん?【新魔王】ってのはなんだ?」


 そんな存在、神様にも聞いてないぞ?


 「ああ、まだ言ってなかったな。【新魔王】というのは、魔神の力で魔族を魔王化されてできた、裏切り者達のことだ。

 歴代の中でも群を抜いて力のある私ほどではないが、魔王に匹敵するほどだ。お前だと、一人だけでも確実に殺されるだろう」


 ………言えない。この星を壊すほどの力があるなんて言えない。




 だが、【新魔王】か。めんどくさいな。霧夜達だけだと厳しいだろう。


 「その【新魔王】は何人いるんだ?」


 「今はどうか知らない。が、当時戦ったときは三千人ほどいたな」


 「何ぃ!?」


 「ど、どうしたのだ?アキヒサ。急に大きな声を出して」


 「三千人って…………お前はそいつら全員と戦ったのかよ?」


 「クックックッ…………いくら束になっても所詮、雑魚は雑魚。ほとんどを潰してやったわ。

 当時よりは増えているだろう。が、そのときはまた叩き潰してくれる」


 …………………俺、必要か?これ。




 「いやいやいや、ちょっと待て。お前、確か弱体化してたんじゃないのか?」


 「むぅ………その通りだ」


 「どうやったら元に戻るんだ?」


 すると、彼女は鋭い目をしてここにはいない誰かを見るようにして、口を開いた。


 「【新魔王】の中でも特に強い最古の五人。

 つまり、私が取り逃がしてしまった五人を全員倒せば元に戻ると封印される前に聞いた。

 その五人の顔は覚えている見つけ出してズタズタに切り裂いてくれる!」


 そう彼女が強く決心する隣で俺は呟いた。


 「そうか、なら急いで探さなきゃいけないな」


 「…………どうやって倒すのだ?見つけ出すにしても、私はまだ貧弱。力を蓄えなければならないぞ?」


 「いや、俺が倒せばいいだろ」


 そう言うとフェリアースは鋭かった目を丸くしていた。


 「…………………………お前が?」


 「そうだが、何か可笑しいか?」


 「クハッ、クハハハハハ!!面白いことを言ってくれるな、アキヒサは!」


 なんだろう、馬鹿にされているような気がする。


 「気持ちは嬉しいが、お前では勝てんよ。魔王というのは、一人一人が龍神とまではいかずとも、七聖竜王と渡り合う力がある。

 上位の竜を倒せるとはいえ、さすがに格が違うぞ?」


 「やってみなきゃ分からねぇだろ?」


 「……………ほう?」


 そう一言呟くと、俺を見定めるようにジロリと見てきた。俺はその視線を受け流し、言葉を続ける。


 「誰が俺を上位竜より少し強いと言った?誰が全力で竜を倒したと言った?


 …………俺はまだ本気で戦ったことはないぞ、フェリアース?」


 















 ~フェリアース視点~


 なんなのだ、この男は。


 静かに、淡々とそう告げた、目の前の男に、私は恐れにも似た感情を感じた。

 まるで竜も魔王も眼中にない。そう感じられる言い方だった。


 わずかに一つの水滴が頬を伝う。弱体化しているからだろうか?誰かに恐怖するなど、久し振りだ。




 


 そう密かに私が戦慄していると、コツリ、コツリ、という足音と、声が洞窟の暗闇から聞こえてきた。



 「へぇ?僕達を倒せると思っているのかい、劣等種?」 


 直後に私達を襲ったのは、無数の火の玉だった。

 ゴールデンウィーク、何したらいいんだろう………………


 …………勉強ですよね、やっぱり。

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