神外と仲間の別れ
もうすぐ、春休みが来ます…………(ワクワク)
「走れぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
騎士団長が未だ立ち止まっている俺達に向けて叫んだ。
『ウワァァァ!!』
『逃げろ!!!』
『た、助けて!!!』
クラスメイト達が狂ったように光の裂け目へと駆け出した。見ると裂け目は段々小さくなってきている。もし他の奴らが取り残されたら確実に死ぬな、このトラップ。
と言うか、俺も早く裂け目に急がないと取り残される!
「おい!アマギ!何をしている!?」
「ここはこの勇者である僕に任せてください!!」
「やめろ!!勝てるわけがないだろう!!!」
「そんなことありません、なぁ!みんな!」
『おうよ!』
『私達が力を合わせればドラゴンの百や二百、どうったことはないわ!』
アホなのか?アイツら。百どころか、万以上はいるだろ?
ほら、騎士団長だって呆れてすぎてあんぐりと口を開けているぞ。
そう逃げながらも頭の中で考えているうちに、一匹の竜に天樹達は突っ込んでいった。
「僕に続けぇぇぇ!!!」
『『『ウオオオオオ!!!!!』』』
突っ込んだ天樹達は次々に魔法を叩き込んでいった。
「いくぞ!ドラゴン!! 【流れる星の弾丸 流星弾】!!」
『【貫く聖なる白き槍 光槍】!』
『『【燃える赤き弾丸 炎弾】ォォォ!!』』
『【魔法同時展開】!!【滴り落ちる青き弾丸 水弾】×2!!』
『『【速き吹き流れる矢 風速矢】!』』
『ズドドドドドドドドドォォォン!!!!』
無数の攻撃魔法を打ち込まれ、辺りが煙に包まれた。万以上もいる竜達は皆、こちらの様子を見ていた。
まるで、攻撃を受けた竜のことを心配するどころか、その一匹だけで十分だとでも言うように。
『や、やったか!?』
『やったんだ、俺達。俺達でも竜を倒せるぞ!!』
あのアホども、今フラグを立てやがった!!
そのとき、辺りを包んでいた煙が晴れてきた。
すると、目の前に大きな影が浮かんできた。
『グルルルルル…………………………』
ほらぁ!!
『う、嘘でしょ!?』
『これで倒せないのかよ!?』
いや、当たり前だから。今ので倒せたら騎士団の人達だけで倒せてるから。
冷静に考えて分からないのかねぇ?
『グルオアアアアアァァァァァァァァ!!!』
うお!!ものすごい風が来た!!これは………かなーりお怒りの御様子ですな。
「早くここから逃げろおおぉぉぉぉ!!」
『うわぁぁぁ!!』
『キャァァァァァ!!』
クラスメイトも騎士団も逃げているな。騎士団は俺達を守れるように後ろにいるが…………
『グゴアアァァァァァァァ!!!!』
……うん、多分、無理。
あの竜が火でも吹いたら、まるごと巻き込まれて真っ黒焦げになるな。
『よし、たどり着いた!』
『早く裂け目に入って!もうすぐ閉まってしまうわ!!』
…………………ハッ!
気付けば俺は一番遠くに取り残されていた。ヤバい!!ていうか、なんで誰も言ってくれねぇんだよ!!
……………………騎士団長言ってたわ、逃げろって。
剛鬼達もちゃっかり逃げてるし。
「イザヨイ!!早くこい!!」
き、騎士団長さん!!もうみんな入ったのに、あんただけは俺のために…………!!
「アッキー!!」
「……暁久くん!!」
「暁久君!!」
穂乃香達も心配して戻ってきたようだ。危ないだろうに。ん?なんか、慌ててる?
「暁久くん!!!!」
「早く避けてアッキー!!!」
「横から竜の尻尾が…………!!」
委員長達の叫びを聞き終わる前に横から凄い衝撃が襲った。グッ!!!
『ズガァン!!!!』
「ウオォォ!!!」
…………ヤベェ、すげぇ痛い。かすっただけだけど、尻尾だけでこれとか…………完全に油断したわ。
もう、裂け目も閉まってしまうな。ええい!
「穂乃香!!雫!!委員長!!俺は置いといて、早く裂け目へ!!!」
「なっ!何を言って………!?」
「騎士団長も!!早く!!」
「暁久君はどうするのよ!!!」
「そうだよ、アッキーは!?皆で行こうよ!」
「……暁久くん!!」
「俺は残る!こんなに離れていたら、急いでも間に合わない!!」
「アッキー……」
「大丈夫だよ!俺は必ずお前達にところへ戻る!!………さあ!早くいけ!!」
「ッ!絶対、絶対に戻ってきてね!!!」
「……待ってるから!!」
「私達だけじゃなく、クラスの皆も、レーリス達もよ!」
「ああ!また会おうぜ!!」
「…………すまない。イザヨイ。お前が戻るまで、そして戻ったあとも、必ず犠牲は出させはしない。この命に変えても!!」
「任せたぜ、騎士団長。」
「…………いくぞ!!」
「……グズッ。」
「ううぅぅ………」
「クッ!」
そして、穂乃香達が入った瞬間、光の裂け目は消えてなくなった。
「……………さて、待たせたな。」
『グルロロロロロロ…………』
竜は俺と穂乃香達が喋っていたとき、動いていなかった。
いや、動けなかったのだ。
それも、襲っていた一匹だけではなく、この場にいる、全ての竜が、最強と呼ばれ、人類に恐れられている生き物が、動くことができなかった。
「…………【気配威圧】解除。」
そう、俺が【気配威圧】で相手が動けないレベルの殺気を当てていたのだ。
『グルルルルル!!!』
『『『グルオオオオオオオオオ!!!!』』』
まだ動くことができない竜がたくさんいる。今のでビビったのだろう。
しかし、それでも襲ってくるのは上位の竜。しかも、万はいなくても千や二千以上はいる。
「こいよ、竜ども!お前らのせいで三人を泣かせたんだ。全員、気絶させてやる!!」
暁久と別れた後の穂乃香達の様子は章の終わりに投稿します!




