設定資料1 主要登場人物および重要語
設定資料1 主要登場人物および重要語
伊藤伊織(主人公)・・・県立青葉台高等学校の一年生男子。基本的に頭は良いが、本人の自信の無さから、その本領は発揮されていない。顔もまあまあ良いのだが、やはりその自信の無さゆえか、彼の魅力はあまり評価されていない。つまり、ちょっと残念な男の子。
ムーンライト・・・夢の世界を放浪している白いネコ。1000年以上も、何かを求めて彷徨っているらしい。もともと現実世界に生きていたが、今は夢の世界に生きている。ネコなのにまるで人間のようでもあるのには理由があるようだ。
リリス・・・正体不明の美少女。彼女が超絶的に美少女なのは、彼女の本質がそういう存在だからか。『旧約聖書』によれば〈夜の魔女〉。中世の俗説によると〈最初の女〉であり、アダムの花嫁。
ステラ・・・正体不明のトカゲ。武器の墓場で生きてきた天涯孤独の「手乗りトカゲ?」。日本神話と北欧神話に詳しい人なら、彼の正体もわかるはず。
江国美咲・・・正体不明の高校生。自称ではあるが美少女らしい。頭の回転が異常に速く、心理分析に長けている。何かの組織に所属しているらしい。
骨董品屋の店主・・・正体不明の老紳士。かなり危険なアイテムを、まるでサンタさんのように気前良くプレゼントしてくれる謎の人物。彼には何か目的があるようだ。彼の店である〈迷い屋〉は、柳田国男の『遠野物語』には〈マヨイガ〉として登場し、異空を彷徨う〈神の家〉として記述されている。遠野物語では、この家を訪れた男が、食べても食べても無くならない〈握り飯〉を持ち帰ったとある。
真実の剣・・・〈創造の神〉によって打たれた神剣のうちの一振り。〈真実〉を銘に持ち、〈真実〉の意力により神威を発動する。古き神との契約により、〈夢の実〉の継承者を待ち続けていたらしい。
夢の実・・・謎の木の実。〈真実の剣〉が語るところによれば、世界の始まりと何か関係が有るような、無いような、そんな不思議な木の実。食べると夢を忘れなくなるが、どうもそれだけではないらしい。誰かの〈夢〉、誰かの〈記憶〉らしいのだが。
暗黒神剣・・・伊藤伊織が武器の墓場で入手した折れた剣。その銘は伊織が冗談で名づけたもの。この話ではけっこう重要なアイテムというウワサがあるが、ただのウワサだけなのかもしれない。
クロス・・・ムーンライトの思い出の品。誰かの強烈な思念が込められているようだ。ムーンライトの旅の目的とも関わっている。
〈魅力〉の指輪・・・90年以上も昔、〈迷い屋〉から持ち出された指輪。とても魅力的な人間になれる指輪。この指輪を手に入れたのは、後に独裁者として世界を震撼させるアドルフ・ヒトラー。画家を目指す青年であったヒトラーは、後に軍人となり、任務により潜入スパイとしてナチス党に入党。ナチス内部で信用を得た彼は、やがて政治家としての頭角を現していった。彼の最大の武器は、その異常なまでのカリスマ性。
エデン・・・〈創造の神〉が造りだした最初の世界。『旧約聖書』によれば、神が全ての生命の楽園として創造した世界で、〈知恵の実〉を食べた人間はこの世界を追放された。
ガイア・・・〈真実の剣〉が語った〈ウソの物語〉によれば、〈知恵の実〉を持つ英雄が創造した新世界。ギリシャ神話によれば〈大地の女神〉の名前でもあり、我々が住むこの世界そのもの。
バベル・・・古代バビロニアにあったという伝説の塔。神と同等であろうとした愚かな人間が、天空まで届くべく建設を進めたが、神の怒りに触れて崩壊した。