第1話
「読まない方がいい。後悔しかしないから。」(友人F)
「『返報』と同じかと思って読んだけど、全く別物。残念です。」(友人K)
「今ならまだ遅くない。違う人の作品を読んだが良い。」(WNブログ管理者)
太陽系にある小さな星で、一人の男が無謀な戦いを挑もうとしている。
時は75,000年。このわずか数年後にビックバンと呼ばれる現象が起こり、旧人類のほとんどが死滅する。ビックバンによって、ほとんどの星が住めなくなり、太陽系に残った星の中で旧人類が住むのに適した星は“ポン”と呼ばれる蒼い星だけであった。
しかし、“ポン”に移り住んだ旧人類のほとんどは、その星の環境に適応することができずに死んで逝った。それでもわずかな人々が生き残り、彼らは子供たち(この子供たちは後に“新人類”と呼ばれるようになる)に旧人類の歴史を伝えたが、旧人類たちの歴史は後に“神話”や“伝説”と形を変えて後世の人々に伝わった。
この物語は、後に神話や伝説となった旧人類たちの歴史の一つ、金星で盗賊団『スペース・ア・ゴー・ゴー』と死闘を繰り広げた『エヌラ』という男の物語である。エヌラは銀河系最大の兵器『マグナム』を持つ男であり、生涯無敗であったと言われている。
エヌラは金星ではなく、木星で生まれたひ弱な男の子であった。彼はひ弱な自分が嫌になって軍に入隊した。そこで彼は自分を鍛え直し、戦闘スキルを得た。そして、エヌラは初めて惑星間の戦争に参加した。
金星と木星の戦争は壮絶の一言であった。この時、エヌラは負傷して病院に運ばれたが、そこで医師がエヌラと実験用に連行された男―この男は後にエヌラの異母兄弟と判明した―を間違え、エヌラに最新の兵器を与えた。兵器の名はマグナム。マグナムを装備させる実験は度々行われていたが、常に体とマグナムが拒絶反応を起こし、また成功しても隠し場所が発覚したために敵に処刑されてマグナムの情報が敵に漏れつつあった。
マグナム作戦の中断が話し合われていた最中、エヌラは医師の勘違いによってマグナムを手に入れた。
このマグナムは火薬を用いた弾丸も使用可能だが、レーザー弾も使用可能である。ここまでは通常の兵器と何ら変わりが無い。しかし、マグナムは非常時、例えば弾が切れた時など、所有者の体力を実弾にして発射することができる。この体力を実弾に変えることをできた者はいない。もちろんエヌラもその例に漏れなかったと伝えられている。
とにもかくにも我々はエヌラとその相棒でありマ・ナマズーの後を追わなければならない。
記述が遅れたが、エヌラは特異な場所にマグナムを仕込まれた。そこは鼻でもなく、額でもなく、顎でもない。その部位とはもちろん、股間である!