プロローグ?
勢いで書くので、完全に不定期更新です。そして拙い文章になると思います。
それでも読んでくださるという方に、感謝を。ありがとうございます。
俺は見た。
左目を通して、確かに見えた。
それは、本来視てはいけないモノだった。
観るべきモノではなかった。
不思議な体験だった。
見えた瞬間に、自分の中で何かが噛み合った感覚。そして何かが欠けているという感覚。
この二つが混在した時に、目の前の景色が暗転し、巨大な扉が現れた。
ーーーー俺が覚えているのはここまでだ。
あの扉は、開いたのだろうか? いや、きっとあの後扉は開いたのだろう。
何故だかそんな確信がある。
***
眩しい。そのせいか、頭が痛む。くらくらする。
ぼんやりとしていて、はっきりしない意識の中で、そんな事を思った。
少しだけ躊躇われたが、重い瞼を持ち上げてみる。
視界が開けた途端に、力強い緑たちが押し寄せてきた。
きれいだった。
「ああ、眩しいな」
自然と言葉がこぼれる。
それにつられたのか、なんだか嬉しいような、切ないような、懐かしいような気持ちが溢れて来る。
不思議だな。
なんだか重い。動かすのが大変で、自分の身体じゃないみたいだ。
頬を伝う涙を拭って、立ち上がる。そして感じた。
ーー今、何処かで扉の開く音がするーー
きっと此処から、俺の物語が始まるんだと。
何か指摘があればお知らせ下さい。