「REINCARNATION」 / 転生する聖者の魂
”神々の千年戦争”。そして、後に起こった”ガリアの戦い-トランサルピナ戦役”から幾百もの季節が流れ過ぎ去った頃。
古の聖者”アイル白炎の騎士”ルゴス・ルクリウス。その転生者として”華の国”に生まれた王子RUTO。
しかし、彼は聖者の記憶と力を目覚めさせる前に、魔女エリスによって”流転の禁呪”に呪われてしまった。
再び漂流する聖者の魂。それに対抗する為、”風の国の賢者”に身を変えていた”不死の大魔法使い”マーリンは、縁に結ばれる二人に”転生の秘術”を施す。
こうして、”アッティカの悲劇”は
聖女ネヴァンの転生者である”風の国”の王女ROSELUNA。
そして
ヴァニラ・フィールズの王子であり、”華と風の騎士”となっていたMERU。
彼らが自らをも転生する魂となり、RUTOの後を追うことで一旦の幕を閉じた。
やがて、縁によって三度紡がれる古の魂。その舞台は竜神族の国スラフ・カザナスへと移った。
竜王カザナス・スヴァローグの弟であるジラント公の反乱。それに呼応するよう、カザナスの物資集散地域であるアルチャへと侵攻を始めた地方領ヴォルガ。
その闇夜の者たちに仕組まれた”カザナス内戦”の危機は
スラフ・カザナスの
竜騎士ユラン・クァシーラ
女騎士フィン・ウゴール
そして
”炎の剣”の力によって退けられたかに見えた。
ただ、聖者ルゴス・ルクリウスの生まれ変わりである筈の竜騎士ユランも、その記憶を覚醒するに至らなかった。
そして、それを追って転生する筈だったネヴァンとメルの魂。しかし、転生し覚醒したのはメルの生まれ変わりである女騎士フィンのみであった。
幾つもの謎と疑問を抱えながら、ユランらは”ガリアの戦い”後に次元壁で分割隔離された嘗てのケルト四国の一つ、アイル・ダーナにある魔法四都フィンジアスへ神剣”炎の剣”を届ける旅に出たのであった。