第33話「土曜日~1~」
【土曜日~1~】
ついに土曜日になってしまった・・・・
今日は丈翔に体育館に来いと言われていた日だ。
正直、行きたくないです。
でも、行かないと後が怖いのだ。
「しかたないか・・・・」
俺は諦め学校に行く準備を始めた。
だって、行かないと殺されるかもしれないもん!
それぐらい、怒ったときの丈翔は怖い。
まっ、滅多なことでは怒らないけどね。
「白川、入るぞ」
「うん」
工藤か。
なんの用だろう?
「お前、今日、体育館に行くのか?」
「うん、そうだけど」
それがどうかしたのかな?
「じゃぁ、俺も行くよ」
「マジでッ!?」
工藤と一緒だったら
退屈しなくていいじゃん!
「だから、授業が終わったら行こうな」
「わかった」
そうだった。
体育館に行く前に授業があったんだ・・・・
丈翔との約束ですっかり忘れてたよ。
しかも、昨日あんなことがあったから
行きにくいなぁ~。
俺の成績じゃぁ、行かないと
赤点確実だから行くけどね。
「それにしても、工藤は何で行くんだ?」
「それが、紗織に言われてな・・・・」
なるほど、小澤に言われたら断れないだろうな。
工藤は絶対に尻に敷かれるタイプだろう。
「さて、そろそろ時間だし行くか」
「小澤と行くんじゃないのか?」
「今日は先に行った」
「そうなんだ」
俺は久しぶりに工藤と一緒に学校へ行った。
それにしても、小澤はなんで工藤に体育館へ行けと言ったんだろう?
不思議だ・・・・
ガラガラッ
俺達が教室に入ると
いつもの騒がしいメンバーがいた
「りゅうちゃん、結局どうなったの?」
「りゅう、そこんところハッキリさせようじゃない」
はぁ~、丈翔も美希も会ってすぐに
そんなこと聞くなよ。
「白川、なんかあったのか?」
ホラッ!工藤にまでバレちゃうじゃん!
どうしてくれんだよ!!
「おぃ、サッサと席に着けバカ共」
「「「酷くねッ!?」」」
しげちゃんって教師でしょ?
生徒にバカ共って言ったよ!!
流石にみんな固まってるよ!!
「ったく、固まってないで席に着け」
アンタは、なんてダルそうに命令するんだ。
絶対、めんどくさいって思って仕事してるでしょ・・・・
とりあえず、席に着くか・・・・
俺達が全員座ったのを確認すると
出席を確認し始めた。
この時間が俺にとってはすっげぇ眠い・・・・
でも、寝たら怒られるから
俺はずっと睡魔と戦っているわけだ。
「白川」
「へ~い」
俺の名前が呼ばれたので返事をして
俺は寝た・・・・
「おぃ、白川。後で保健室に来い」
「ほぇ?」
まだ、寝ていた俺にしげちゃんが呼出をする。
俺、なんかやったっけ?
それに、なんで職員室じゃないんだ?
うっ、なんかしげちゃんにすげぇ睨まれてる
ここは、下手に逆らわない方がいいな・・・・
「・・・・はい」
はぁ~、俺の貴重な睡眠時間が削られた・・・・