第30話「秘密基地」
【秘密基地】
俺は昼休み勇気をだして
美咲に聞いてみた
「お前、今日教室にいたか?」
俺は、これを聞くために
弁当を食べてる間一生懸命
イメージトレーニングをした
「教室には行ってないけど学校にはいたよ」
「どこに?」
「保健室」
「保健室!?」
まさかの答えに俺は驚いた
だって、保健室っていったら
あの、森田先生がいるんだろ?
絶対危ないじゃん!!!
「そう、私の秘密基地みたいもの」
保健室を自分の秘密基地にするとは
なかなかやるな・・・・美咲の奴・・・・
「保健室でなにやってるの?」
俺は恐る恐る聞いた
変な答えが返ってきたときのための
リアクションも用意した
後は美咲の答えを待つだけ
「なにって、相談にのってもらってる」
「えっ、あっ、そうなの?」
「うん。まぁ、ほとんどサボりみたいなもんだけどね」
まともな答えが返ってきたときの
リアクションは用意してなかったぜ
こちらの判断ミスだな
「そんなに気になるなら
今度、一緒に保健室に行こうよ
相談したいこともあるし・・・・・」
「えっ、俺!?」
「他に誰がいるの?」
う~ん・・・・
正直行きたくないけど
折角の美咲からのお誘いを断るわけにはいかないからな・・・・
「ダメ?」
まぁ、いくら危ない先生だからって
二回もあんなことはしないだろう
「ううん、行くよ」
「ホント!?」
「うん」
「じゃぁ、午後は一緒に保健室に行こっ!」
「わかった」
そうして俺は、美咲と一緒に保健室に行くことにした
ガラガラッ
「林ちゃーん」
「あら、美咲ちゃんじゃない」
えぇ!!
まさかの友達感覚!?
「白川くーん!」
「ど、ども」
俺が挨拶すると
森田先生はいきなり抱きついてきた
「ちょ、先生!!」
「林ちゃん、ストップ!!」
「ぶぅ~・・・・」
先生は名残惜しそうに
俺から離れた
まったく、なに考えてんだか・・・・
「それよりも、二人でなにしにきたの?」
「それが
「ま、まさか・・・・ダメだよ!そういうことにベットは使っちゃダメ!!」
美咲が説明しようとしたときに
先生が遮るように喚いた
はぁ~、これでも先生だからな
本当に嫌になってくる
「先生、なに考えてるのかわかんないけど、とりあえず説明はちゃんと聞きましょうね」
「う、うん・・・・」
俺が先生に言うと
先生は我に返ったように
美咲の方を見た
「それで、美咲ちゃんなんのよう?」
「相談があるんだけど・・・・」
「恋愛系?」
「うん」
「喜んで相談にのるわよっ!!」
なに、テンション上がってんだよ
そんなに恋愛大好きなのか?
「で、そこの可愛い白川君は?」
「可愛いって言うな・・・・」
「「可愛い」」
俺が可愛いと言われて不機嫌になったのを見て
先生と美咲が同じ反応をした
先生はだからそういう反応するのはわかるけど
美咲まで同じ反応をするとは思わなかった
「もぅ、いいです・・・・で、本題は?」
俺が強引に話しを進めてやっと
本題に入った
「相談って言うのはね・・・・・」
美咲が相談内容を話していった