そこにある穴
夏のホラー投稿のバナーをみて、
なんか適当に書いてみた。
書いた後で投稿募集要件を読んでみたら、「参加表明」が必要だって。
で、投稿規定もいろいろあるんだね。
もう、書いちゃったし、もったいないから気にせず上げる。
「何でとなりで盛ってるんだ?」
今年の春から仕事の都合で単身赴任だ。
割とTVのCMで良く見る1ルームのアパートを借りている。
ネットの噂では壁が薄いとか、呼び鈴押すと全部屋から返事が聞こえるとか
まぁ、噂はあったけど、噂だろうとおもっていた。
実際問題、下の部屋とかのイビキが聞こえてきたり、
屋上に烏らしきものが飛んでくると、ガッサガッサ歩いてウルさい。
なので、周囲の物音に対して無関心というか鈍感にはなっていた。
ところが・・・。
この暑いのによくやるよ。隣まできこえてるぞ~っと。
買い物帰りにすれ違った感じからすると、
大人しそうな(オタクっぽい)真面目な学生さん風だったんだけどな。
女性の声が聞こえてくる。周囲に響いていると思うんだよな。
逆隣りの人とか結構悶々としてるんじゃなかろうか。
まぁさ。お金出せば色々できる世の中だ。
若い人が羽目外しても文句は言わないさ。
でも、<ノック>ぐらいして、多少からかってもいいだろ。
こっちだって、暑くてイラついてるんだ。分かれ。
この辺りの壁をノック!ノック!
あれ?<ぷに?>って。
壁だよな。アパートだよな。ネットの噂だって、壁は壁だ。
<プニ>ってなるなんて書きこみは見たことないぞ。
ちょっと撫でてみる。
『あん、あん』
あ?
もうちょっと丁寧に・・・。
『う~~~ん』
「うそだろ?」
やべ、自分の声出てる。いろいろヤバイ。
ひょっとして、こう、もしかして・・・。
なんか、いいことあったりしませんかね?
両手で壁全体をマッサージする。
で、中央付近と思わしき場所がジットりと湿ってる。
「今年の夏は暑くて、湿気てるからなぁ~」
すごい、ワザとらしい独り言だ。
穴だ。見た目は壁だけど、手で触ると柔らかい穴がある。
そりゃ、男だ。一人で踏ん張ってるんだ。
いいよな。いいよ。いいんだよ。
何せ壁だし。
穴に入れてみる。
うっわ、マジか。
この絶妙な潤いと滑らかな動きと温かさ、微妙な締め付けが心をなくす。
ビクビクっと久しぶりに激しく逝った。
『ふぅ~~~。』
目を開ける。
暗い。
うん?電気の故障か?
戸口に向かうつもりが、なんか狭い壁に挟まってる。
動けない?
ちょ、ちょっと・・・。
で、少し明るい隙間が見えたので、そこから中を覗いてみる。
妖艶な裸の女性が俺の部屋にいる。
『は?』
「ありがとう。貴方が3人目。これで出られたわ。
3人逝かせると、交代で出られるらしいから。
貴方の服、一着もらうわね。がんばって。」
『おい!』
「じゃあね。バイバイ!」
『いや、ちょっと・・・。あの・・・。俺、男で・・・。
お願いです。待ってください。管理人に連絡を!』
「ガシャン!」
ドアから出て行ったらしい・・・。
さて・・・・。
次の居住者が女の子であることを願うとするか・・・。
ショートショートにて、失礼しました。
内容は不快の無い範囲に抑えた表現にしたつもりですが、
ご意見・警告などありましたら、適切に対応させていただきます。




