36 Planet? or not Planet?`(冥王星)
時の流れと共に、常識が常識でなくなることって、よくあります。
冥王星は、その最たるものでしょう。
1930年に発見され、ローマ神話の冥府の神にちなんでプルートと名付けられたこの星は、日本では直訳して冥王星と呼ばれることになりました。
先に発見されていた海王星が、同じくローマ神話の海の神にちなんでネプチューンであったことと無関係ではないでしょう。地球を除く太陽系の惑星は、皆ローマ神話の神の名を冠していますしね。
この「惑星」という名称は、遡ると、天動説時代に“おかしな軌道で動いている星”であったことから付いています。
恒星が、地球から見た時に規則的な動きを見せるのに対し、惑星は太陽の周囲を回っていること、地球から比較的距離が近いことから、“地球を中心に考えると、妙に不規則な動きをする”星だったのです。後に、このことも地動説を裏付ける傍証になったらしいですね。
その冥王星ですが、2006年の国際会議で“惑星ではない”とされてしまいました。
今、未成年の人は多分、最初から冥王星を惑星として習っていないんじゃないかと思います。先生によっては、歴史的な経緯を教えてくれるかもしれませんが。
鷹羽は、この会議の決定に、少なからずショックを受けました。今まで常識だったものが、会議で覆されるなんてことがあるとは思っていませんでしたから。
1メートルや1グラムの定義が国際会議で改められたのは、もちろん知っています。ですが、あれは、元々の基準となっていたものが変化する物体だったことから、より安定した定義となるよう言い換えたに過ぎないと思っています。少なくとも、人間の目で見分けられるような誤差は生じていません。
それが、太陽系の惑星数が9個から8個に減ったんですよ? 現物は全く変わっていないのに。新発見で数が増えるならともかく、減るなんて、何かで惑星が砕けでもしない限りあり得ないと思っていました。
カルネアデス計画とか、大アトゥーム計画とか。
昭和生まれの人にとって、「水金地火木土天海冥」という言葉は、耳になじんでいるでしょう。太陽系の惑星を、太陽に近い順に並べたものです。
1980年放映のアニメ「宇宙大帝ゴッドシグマ」のED「レッド・ブルー・イエロー」でも歌われています。
もっとも、冥王星の軌道の関係で、1979年から1999年の間は、「水金地火木土天冥海」だったので、「ゴッドシグマ」放映時は順番違ったんだよね~、なんてウンチクも、今や空しいものです。
“太陽系の9つの惑星”というモチーフは、創作ものにおいても色々使われていますから、古い作品を今の若い人が見ると、訳がわからなかったりするかもしれませんね。
ミッキーマウスの愛犬プルートーの名前は、初登場時期に冥王星が発見されたから、なんて話も、“冥王星とは何か”から語らなければならないかもしれません。
アニメ「美少女戦士セーラームーン」では、セーラー戦士はセーラームーン本人以外は、太陽系の惑星から付けられています。セーラープルートの運命やいかに!?
ちなみに。クラシックのホルストの「惑星」は、作曲が冥王星発見前だったので、元々「冥王星」という曲がないんだそうです。
カルネアデス計画
1988年リリースのOVA「トップをねらえ」最終話における人類生存のための一大計画。
地球を襲いに度々来襲する宇宙怪獣の脅威をなくすために立案された。
木星を圧縮してブラックホール爆弾とし、宇宙怪獣の本拠である銀河中心部において爆破して銀河の3分の1を飲み込むほどの巨大なブラックホールを生成、宇宙怪獣を全滅させるというもの。ブラックホール爆弾を擁する「銀河中心殴り込み艦隊」は多くの犠牲者を出しながらも作戦を成功させた。
「カルネアデス」は、「カルネアデスの板」からきているものだろう。
「カルネアデスの板」とは、船が難破して1人分の体重しか支えられない板に2人が掴まった時、自分が生き残るためにもう1人を蹴落として殺すことは罪になるか、という刑法理論上の命題。
正当防衛(殴りかかってきた相手を殴り返す)と異なり、相手は悪くない、という点が問題となる。
日本の刑法では、「緊急避難」として一応認められているが、正当防衛(正VS不正)と異なり、正VS正であるため、条件が厳しくなっている。
「トップをねらえ」においては、地球を滅亡から救うために、無関係な銀河の星々をブラックホールに飲み込み、かつ、太陽系においても木星を失ったことにより重力異常が起きているはずで、正に“滅びるよりはマシ”という究極の選択となっている。
大アトゥーム計画
1981年放映のアニメ「銀河旋風ブライガー」終盤の山場。
ヌビア・コネクションの首領カーメン・カーメンは、木星を爆破して地球規模の惑星を量産する計画を立てた。ただし、それをすると発生した放射能により多くの人間が死ぬため、J9らは、放射能が悪影響を及ぼさないように保護作戦を展開することになった。
後年、カーメンは、この功績により、ヌビア教の聖人として崇拝の対象になっている。
宇宙大帝ゴッドシグマ
1980年放映の東映ロボットアニメ。
西暦2050年を舞台に、侵略者エルダーと戦う巨大ロボ:ゴッドシグマの活躍を描く。
空雷王(膝から上)、海鳴王(右膝から下)、陸震王(左膝から下)、ビッグウイング(胸部・背面装甲)が「シグマ・フォーメイション!」で合体する巨大ロボ。トリニティエネルギーで動く。3機の人型ロボが合体するという、玩具的に画期的なものだった。これ以前に人型ロボ3体合体していたダイアポロンは、設定はともかく玩具としては、3機の人型ロボから一部のパーツを集めて合体させるもので、余りパーツが2体分あり、3体が合体するのとは若干違った。
ただし、ゴッドシグマにおいても、余りパーツこそないものの、プロポーションを整える、外見を変化させるなどの要請から、無人飛行機であるビッグウイングがエプロン状の装甲に変形して合体するため、3体合体か4機合体か解釈が分かれるところとなった。
実はエルダーは、未来で地球に侵略されている被害者が、侵略の原動力であるトリニティエネルギーを奪うためにやってきたのであり、物語途中で正邪が逆転するドラマを見せる。
しかも、ゴッドシグマやトリニティエネルギーを開発した風見博士は、エルダーの時間移動技術を盗むために主人公側を裏切って敵対することとなり、“ロボットアニメ史上、初めて本当に裏切った博士”として有名。
余談だが、新潟の同人誌即売イベントでは、かつて「ゴッドシグマ」のOP「がんばれ!宇宙の戦士」が流れると「シグマシグマゴッドシグマ」と流れたところでパンパン!と手拍子が響くという伝統があった。




